ドーナツ戦争が消耗戦に突入。ミスドの「調理廃止」は吉か凶か?

 

ミスドの業態変更から学ぶべきこと

ミスタードーナツは、このような市場の変化に対し、営業利益を確保するために、100円均一セールを中止し、専門設備の撤去店舗を設けることに踏み切った。この「やめるという選択も、攻める戦略の一つである。

売上や利益が落ちてくると、どうしても追加での新商品を出したり、新しくサービスをリニューアルしたりしたくなるが、その前段階で、全体を見直してみることが肝要だ。

推測するに、ミスタードーナツは、コンビニドーナツに正面切って戦うよりも、違う土俵で勝負した方がよい店舗がある、と判断したのであろう。市場機会を見つけ、強みを伸ばすことも経営だが、弱みと脅威を発見し撤退・縮小する勇気を持つことも同様に重要なのだ。

企業が新たな一手を打つ時の源泉は、利益から捻出する。売上を上げることと、経費を削ること、で、利益を増やすことができる。

「引いて攻める」という、攻守一体の経営が必要なのだ。

 

 

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