ドーナツ戦争が消耗戦に突入。ミスドの「調理廃止」は吉か凶か?

 

中小企業は、何に備え何を見習うべきか?

このミスタードーナツの事例から、中小企業は、何を学ぶべきか?

まずは、市場の変化にいつでも対応できるようにしておくことだ。とはいうものの、容易なことではない。なぜなら、市場の変化は、消費者自体も予測ができないことなので、マーケティング・リサーチなどの調査では出てこないのだ。

発見するための一つの手法としては、ターゲット層の行動を観察することがある。それも、同じ条件で定期的に、同じ場所を見る、定点観測がよい。

もし、あなたが、コカコーラのような、清涼飲料水の実務担当者であれば、毎日の通勤途中にある、コンビニと競合の自動販売機を注意深く見ていれば、変化があるときに気が付くであろう。自社のビジネスの周辺環境を定点観測することで、気づきを得られることが多い。

では、どこを定点観測すべきか? 分からない場合は、顧客の疑似体験をしてみればよい。もし、あなたが資生堂のような化粧品会社の、20代後半のOLをターゲットにしている、リップクリームの実務担当者だとしたら、ターゲット層の行動を推測し、ロフトなどの化粧品売り場に行く、という仮説を立て、定点観測すればよい。

生活者が気づかないうちに、市場は変わってしまう。市場が変わる前に次の一手が打てると、競争優位に立てるのだ。

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