実に短く、実にバカバカしい動画でありながら、YouTubeで「世界一の視聴数」を獲得したピコ太郎の「PPAP」。しかし、生みの親・古坂大魔王が語るところによると、「PPAP」は適当に作ったのではなく、2年にわたる綿密な計算の上で作った曲だとか。これを受け、メルマガ『ビジネス発想源 Special』の著者・弘中 勝さんが、「PPAP」が世界的にヒットした理由について、独自の観点で分析してくださいました。
時代と共に特性が変わる
先日、テレビ朝日で放送された『関ジャム 完全燃SHOW』という番組で、YouTubeで世界一の視聴数となったピコ太郎の「PPAP」を作曲・プロデュースしたお笑い芸人の古坂大魔王がその作曲術を番組の中で詳しく述べていました。
このTogetterで詳しくまとまっています。
なんだかノリでテキトーにやっているように見えるピコ太郎の「PPAP」ですが、2年にわたり、かなり緻密な計算で作られているということが番組の中で語られました。
これ、ものすごく興味深く見ていました。
「PPAP」でスネアドラムの代わりに使われているコーン、コーンという打楽器の音は、TR-808という古いミキサー機材の中のカウベルの音を使っているそうです。
私は以前にゲーム会社に、ゲームプランナーとして勤めていた時に、社内にサウンド担当がいないから仕方なく私が担当していた時がありました。
その時に私も、TR-808のカウベルの音色はよく使っていたのです。
それも、ゆるキャラのような主人公がおもしろく動くようなコミカルなゲームの時によく、TR-808の音色を多用していました。
古坂大魔王はヒットするお笑いネタのテンポはBPM120~140に集約されていて、「PPAP」はBPM136の速さだというので、私も以前にゆるいゲームのために作曲したカウベルをつかったまぬけな曲を聴き直したら、BPM133で作ってあって、驚きました。
そして、この内容で一番共感した部分は、「スマホで聴くための音色に調整してある」という点です。