これでもいじめは隠蔽される。探偵が暴露した、学校のウソ報告書

 

現在も続く調査だが、もはや対応自体が問題

Y教諭の証言を思い出して欲しい。冒頭の方で太文字で表示しているのだが、この教諭が詰めていた場所から下駄箱の関係からすると、 必ずと言っていいほど、下駄箱に行けば、Y教諭の記憶には残る はずなのだ。

出勤時間などから考慮するに、7時少し過ぎにY教諭はこの部屋にいたことになり、副校長のいう7時5分に校舎の見回りで上履きを手にとって確認したという証言は不合理な証言となる。

なぜなら、 副校長がこの点検をするには、Y教諭と鉢合わせている可能性が極めて高く、全く音が出ない状態で廊下を歩くことなどは不自然である から、副校長の7時5分に点検をしたという証言は本人が言っているだけであって、不自然なのだ。

そこで、私は数名の関係者から話を聞いた。

彼らは口を揃えていう。

副校長は点検などしておらず、職員室と校長室を往復していたはずだ と。

副校長の点検は、主に被害女児が先に何か被害を認知して、問題となることを防ぐことが目的であり、実は、その前に上履きに画鋲が入っていたことを確認しているらしいのだが、それは児童が全員帰った後の点検であり、朝の忙しい時間に、児童対応という本来はあまりしない活動に時間を割くわけがない。と。

なぜ教職員が疑われたかといえば、副校長が7時5分に上履きを点検し異常はなかったと言ったことで、前日に行われたものではないとなり、この7時5分から被害女児が被害を確認するまでの時間帯に校舎内にいた人物は、教職員に限られるため、教職員が疑われたのである。
これはごく自然な推理なのだ。

ある職員は、こう言った。

「きっと副校長は被害女児の保護者との対応窓口になっていて、私はいつも見守っていて、色々点検していると言っていたから、それを攻められると思って、朝の時間に点検をしていたと言ったのではないか」

副校長の点検のことで、教職員が疑われ、それで校長から聞き取りをされたり指導主事から聞き取りをされたりしたから、みんな副校長に反発していたし、いい加減なことを言うなよってなっていた」

「そもそも、児童の書類がなくなったり、そう言うのが本当は2度あって、1度は少し問題になったけど、2度目は隠されていて、それがシュレッダーの中から見つかったと言う事件もあって、それは明らかに教員の犯行なんだけど、誰がやったかは結局追求も何もないままに終わったから、職員室はかなり空気が悪かった」

私は 仮に副校長が点検をするとしたら、どの辺りをどの程度回るのですか? と質問をしてみたところ……。

「副校長は朝ではなく、児童が帰った後に見回りをしていることがあった。その時は、 掲示物、教室や教室周り、下駄箱などを歩いて回っていた 」

私も校舎に入ったことがあるし、中の情報はもらっているので、これを全て回り、よく目視をして点検をして歩くとなると、 足が速い人で25分、普通の歩速でだいたい30分程度の時間が最低でもかかる 。

副校長はどの学校でも事務型のトップであり、PTAの取りまとめも含めて複数の雑用があり、事務の整理もある教員の中では最も忙しい立場である。この実態を私も知っているから、実は私は何度もこの副校長に確認をしている。

本当に朝点検をしたのですか?

「あなたのその証言は、結果的に教職員がやったと言う可能性が極めて高いと言うことの根拠になりますよ。あとで証言を翻すのは、今後校長が行うと言っている調査を根本から覆すことすらあることなのですよ」

しかし、副校長は、「確かに点検したのだ。」と意見を曲げなかった。ところが、私や保護者が当時は話を聞けない相手であった多くの教職員や当日当時出勤していた他の教員は、副校長が忙しい朝に点検しているはずはないと言っていたのだ。

時間的な考察からも、校舎内の点検には相当な時間を要するのだから、副校長が点検したと言うのは不自然であろう。

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