2月21日夜、日本の名湯として知られる有馬温泉で起こった死亡事故。亡くなったのは資料館の職員の方で、展示されていた「岩風呂遺構」の中に迷い込んだ猫を助けようとして倒れたとのこと。謎が多く残るこの事件、メルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』の著者で元大手旅行雑誌編集長の飯塚さんが、有馬温泉の名誉をかけて徹底検証しています。
有馬事件~炭酸泉についての諸々を考察する
メルマガ読者の「おおむろさん」から、以下のようなメールをいただいた。
前回「ひめしゃがの湯」を紹介していましたが、この話に引きずられるかのように、有馬で不可思議というか、我々も再確認しないといけないような事件が起きてしまいましたね。 炭酸泉の良さと恐怖も、再度確認しないといけないと思ってしまいました。 そんなわけで、わかる範囲で良いので、炭酸泉にまつわるエトセトラを教えてもらえるとうれしいです。 (埼玉・おおむろさん)
この有馬の事故には僕も驚いた。 確かに有馬ではその昔、本当の炭酸泉を使ってサイダーを作っていたというが、現在、炭酸泉源はそれほど多くはなくて、公園の中などで一部泡が出ているのが見える程度という認識だったのである。 これは数年前にそれを確認して来ている。
ところが今回、炭酸ガスが原因とみられる事故が起きてしまった。もっとも、未だ原因は確実とは言えない状況なのではあるが、専門家の検証から原因は炭酸ガスによる窒息、ということのようである。結果としては、職員の方1人と、猫1匹の命が失われた。至極残念なことである。
おおむろさんさんが言うように、炭酸泉(含二酸化炭素泉)の適応症や、場合によっては危険性なども検証してみるべきかと思う。