【書評】なぜ「広辞苑」は中国・韓国に関してウソばかり書くのか

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10年ぶりの改訂となった、我が国を代表する国語辞典「広辞苑」。日本人であれば一度は目にしたことのあるこの有名な辞典ですが、実は北朝鮮による「拉致事件」について記載がないことはご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんが取り上げた1冊は、こうした「広辞苑がつく嘘」や偏ったイデオロギーを指摘し、改訂前と改訂後で何が変わったのかをわかりやすく解説しています。

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「広辞苑」の罠 歪められた近現代史
水野靖夫・著 祥伝社

10年ぶりの改訂となった、岩波書店『広辞苑』第7版を図書館に見に行った。携えていったのは2013年の祥伝社新書、水野靖夫『「広辞苑」の罠 歪められた近現代史』である。百科事典としても優れた『広辞苑』の“玉に瑕”が、近現代史用語の極端な偏向だ。水野が指摘した第6版の、一貫した反日思想と中国・韓国への不当な阿諛追従は、第7版でどう変わったか、変わらなかったか。

朝鮮人強制連行という架空の物件が、第6版では「日中戦争・太平洋戦争期に100万人を超える朝鮮人を内地・樺太(サハリン)・沖縄・東南アジアなどに強制連行し、労務者や軍夫などとして強制就労させたこと。女性の一部は日本軍の慰安婦とされた」と書かれている。これは第4版から現れたらしい。

第7版ではこうなる。

日中戦争・太平洋戦争期に多数の朝鮮人を日本内地・樺太(サハリン)・沖縄・東南アジアなどに連行し、工場・鉱山の労務者や戦地の軍夫・慰安婦などとして強制就労・服務させたこと。労務者だけで約70万人に達した。

残る30万超は? 「強制連行」が、ただの「連行」になった理由は?

従軍慰安婦」というこれまた架空の物件も、

日中戦争・太平洋戦争期、日本軍管理下に戦地の慰安所で将兵の性の対象とされた女性。植民地・占領地の女性も多く含まれており、徴募や服務にあたって強制があった。

と第6版に書かれている。これも第4版から出ている。かつての朝日新聞みたいなことを。

第7版ではこうなる。

日中戦争・太平洋戦争期、日本軍管理下に戦地の慰安所で将兵の性の対象とされた女性。植民地・占領地出身の女性も多く含まれており、徴募や服務にあたって強制があった。

同じじゃないの。まだ、こんなことを言ってる人がいるんだ。朝日でさえ、2014年8月5日に、従軍慰安婦問題を巡る報道について誤りがあったとして、検証記事を掲載しているではないか。

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