「年金いらないから今まで払った保険料を返してほしい」は可能か

 

しかし、昭和61年4月から国民年金を文字通り国民共通の基礎年金として、その国民年金の上に厚生年金を乗っけて支給する事で国民全員(一部除く)に国民年金加入が実現したから通算する必要が無くなった。だから通算年金というのは昭和61年4月から廃止された。94歳以上くらいの人なら通算年金が支給されてる人はまだいます。

とはいえ、そうなるまでは厚生年金は20年満たしてくださいねって話だったから、今まで支払った厚生年金保険料を返して年金は将来は貰わないという事もできた。その保険料を返すものを、「脱退手当金」と言いました。


参考

共済には昭和54年12月31日までは退職一時金というものがあった。退職一時金の取り扱いは厚生年金の脱退手当金と違って非常に特殊。

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特にこの脱退手当金というのは、女子のためにあったようなものですね。なぜかというと、昭和の時代は女子で厚生年金期間20年を満たすなんていう人は非常に少数派だったからです。寿退社をしたら、その後再就職なんて考えられない時代だった。

今はよく専業主婦って働く女性から叩かれますけど、昭和の専業主婦はホントに忙しかった。だって洗濯機もないし、炊飯器もないし、育児もあるしでとにかく家事で一日潰れるわけです。今現代のようにボタン一つで何でもやってくれるようなモノはなかった。

しかし、昭和30年あたりから好景気が始まり洗濯機や冷蔵庫、白黒テレビとかが出てくるんですね。当時は三種の神器って言われてましたけどね。昭和40年代になると、3Cっていってクーラー、カラーテレビ、カー(車)が出てきて経済成長のおかげで主婦の負担もだいぶ軽減されるようにはなった。

とはいえですね、昭和の時代の考えは男は外で働いて、家事は妻に任せっきりというのが当たり前みたいな考えだったので専業主婦の負担が取っ払われたわけではなかった。今じゃだいぶ聞かなくなりましたけど、亭主関白という言葉もよくありましたよね。まあ、ひと昔前の人に聞いたら育児家事? した事ないわ! (笑)みたいな男性は多いのではないでしょうか^^;

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