「なんとなく」では潰れる。店舗経営のプロが教える価格設定の掟

 

3.すべてのオーダー数をカウント

この場合、すべてで10品(フード5品、ドリンク5品)。この10品を想定客単価2,500円×2=5,000円で割る。すると、1品単価は500円。この500円が中心価格帯となる。なので、490円とか、480円が中心の価格帯となり、ここから原価とを照らし合わせて各商品の価格を設定してく。

これが、客単価から1品単価を考えていくセオリー。

また、フード、ドリンクの注文数をみると、5品、5品なので、フード売上比率対ドリンク売上比率は5:5となる。これも自店の業態の利用動機、「食をメインにした業態にしたいのか」「飲みを中心とした業態にしたいのか」で考えていくと、より信ぴょう性が高まる。

このような考えで客単価を考えておくと、営業中、各テーブルの伝票を見て、「まだもう1品ドリンクとれそう」「もう一品フード頼んでもらえるかも」という目安にすることができるし、また、客単価が思ったより低い場合、仮に、2,400円ぐらいだとすると、どの段階(ファースト、セカンド、サード)での注文が取り切れていないのかの検証材料とすることができます。

昔は、価格設定をする場合、原価に3をかけて(原価が大体30%が通常だから)価格を設定するという、“カン”で価格を設定している店がありましたが、これでは、商品に付加価値を付けることは難しい。だからこそ、中心価格帯を設定した上で、お客様目線で、つまり、自分がお客様としてこの商品を頼んだ場合満足する価格なのかどうかを検討し、そして、原価を調整するというのが重要。

どんな仕事にも、「なんとなく」というのはありません。あなたは、「なんとなく」価格を設定していませんか?

image by: Shutterstock.com

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