ZOZOから大手アパレルショップが撤退、その理由に隠された本質

 

問題への対処法

もちろん、一刻も早くモール頼みの商売から抜け出すことです。モールではなく、自社サイトで販売することを考えなければいけません。そうすれば、価格決定権は取り戻せます。顧客リストも、自分で自由に使えます。不毛な価格競争からも抜け出せるでしょう。

とはいえ、自社サイトで販売を始めたとしても、すぐにモールと同じ売り上げが出来るわけではありません。それなりに時間がかかります。新たにお客様との関係性を作り出さなければ、商品を買ってはくれないでしょう。そのための時間が必要です。

そして、どんな方法でお客様との関係を作るかという、戦略も考えなくてはなりません。ネットのお客様ですから、まずはネットでの関係性を作るのが手早い方法です。

ツールとしては、ブログ、メールマガジン、ツイッターが良いでしょう。それらのメディアを通じてお客様と仲良くなれば、お店の宣伝もしてくれます。

ネットでのつながりだけでなく、リアルにお客様と出会う工夫も必要です。そのためにお金を掛ける必要はありません。お客様同志が交流できる、ちょっとしたコミュニティーを作ったり食事会を開くのも手です。

そして、ネットで売る商品は、自分のこだわりや思いがあるものを増やしていきます。品質の高いものやストーリーのある商品でお客様の心をつかむことです。ただし、いくらこだわりや思いがあったとしても、売れなくては意味がありません。お店独自のヒット商品が生めれば、最高です。それでモール頼みの商売から抜け出すことができます。

いかがでしょうか。価格決定権は相手に渡してはいけません。そして、顧客リストは宝です。2つの武器を手にして、うまく活用できれば、ネットショップには未来があります。

■今日のツボ■

  • ECモールから退店したくてもできないお店が7割いる
  • 価格決定権と顧客リストはモールに握られている
  • 自社サイトで販売することで、問題を解決する

image by: Sharaf Maksumov / Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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