その点、わが社は企業理念が〇〇で、得意分野が〇〇、そのための人材、設備に優位性があると、先日部長もお話しされていました…こうした自社の強み、個性、ストロングポイントを生かし、わが社らしさをさらに磨くことで、より付加価値の高い商品・サービスが提供でき、世界でも唯一無二の企業と認識されるようになる…」、「…日本国内でのプレゼンスの確立という点では、例えば、わが社の強みである〇〇において、一点突破で日本一を目指すナンバーワン戦略なども有効かも…」
すると上司が、「なるほど、〇〇日本一のブランドという肩書を引っ提げて、世界で戦えるわけね。」などなど、にやりとする顔が想像できたり(笑)。
わが社がどういう会社であるか設定もしていない状態ですら、「人口減少とわが社」などというテーマを与えられたら、このぐらいの話を展開することは可能なんですね。
わかりやすいように記しておきましたが、まず、問いに対して的確に答え、理由を述べ、具体例で裏付けをしました。ここまでは一般論です。さらにそこから、わが社が実際にどうしていくのがよいか、話を膨らませ、意見やアイデアを足す形にしてみました。
まるで前々から考えていた持論のように見えますが、これ、質問されて、即答で話し始めてしまってからでも作れる話ですからね。「横着ファイリング話法」で持論を形成するコツ、ここまでをまとめると、
- 即答で話しながら、論点を列挙する(空フォルダーを先にたくさん作る)
- 本質、要素だけで考える
- まとめるのではなく、本質を膨らませる
- 使わない空フォルダー(話の要素)は放置する
- 詳しい話や思いついたアイデアは後からいくらでも付け足せるという割り切り
こういうことです。
逆に、わかりにくい話、話しながらわからなくなってしまう話では、自分の話の本質が絞りこめておらず、要素だけでシンプルに考えることができず、始めから枝葉末節で膨らませてしまったり、頭の中にこびりついた余計な要素を捨てられなかったりしてしまうことが多いと思います。
ご紹介しているような、本質まで絞り込んだら、あとは膨らませるだけ、という話し方なら、膨大な知識、情報をまとめようとする話し方より、格段に、成功率が高まります。いや、絞り込んだ本質が正解なら、失敗は無いに等しいと思いますよ。
image by: ESB Professional, shutterstock.com