当然、その適応するための施策は簡単ではありません。より高度かつち密な練習が必要となりますし、練習の中身にはサプリメントも含めた栄養と休息の要素が相当重要になってきます。
サプリメントというよりも、栄養素や成分という観点になりますが、まず「酸素」という要素をいかに最大限利用できる環境を整えるかです。エネルギー産出に酸素は絶対的に必要だからです。
結論としては、ヘム鉄、EPA、パプリカキサントフィルの3つを取り入れたいところです。どれもレースの1週間ほど前からは、少し多めの量をローディングすると効果的です。
もう一つ重要なのはグリコーゲンです。やはり、糖質はしっかりと溜めておきたいのですが、グリコーゲンリカバリーの優先順位をあげるようにするといいでしょう。
そしてもう一つ秘密兵器的に役立つのが、コエンザイムQ10です。糖質も脂質もすべてはエネルギーを作るための材料です。この材料が最後の最後で、酸素と反応してエネルギー(ATP)を産生するわけですが、その手前にある最後の関門がコエンザイムQ10なのです。
材料がどんどんとエネルギーに近い形へと変化していって、最後に酸素と結びつくのですが、その最終段階で必ずコエンザイムQ10に受け渡される仕組みになっているのです。
ところが、このコエンザイムQ10は二十歳あたりから早々に体内での合成が減っていくため、歳を重ねれば重ねるほどエネルギー産生の能力が落ちてしまうのです。
通常の日常生活ではあまり感じにくいかもしれませんが、トライアスロンのような拒絶反応すら引き起こす強度になってくると、このエネルギー産生の能力を上げてやる工夫がサプリメント的にはパフォーマンスアップに繋がりやすいといえます。
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