これでは気づけぬ。女子バレー中田久美監督が真っ先に指導した事

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9月に行われたW杯バレーボール大会では、世界ランク1位のセルビアを破る金星を挙げた日本女子チーム。多くの人に感動を与えたこの試合で指揮を執っていたのが、中田久美監督です。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、中田監督が日本代表の前に指導していた「久光製薬スプリングス」の監督に就任した際、最初に行った選手への「意識改革」が紹介されています。

「答えは日常生活にある」─バレーボール・中田久美監督

日本に戻ってから久光製薬スプリングスに入るまでは半年くらいでした。最初はコーチで入って、監督になったのはその翌年からでした。久光製薬っていうチームは、それまでも決勝に残ったりはしていたものの、最終的に勝てていませんでした

それが何なのかっていうのがありましたけど、私からすればチャラチャラしているチームにしか見えなかったんです。

だから私が最初にしたことは、選手のマインドをリセットすることでした。最初に「どこを目指すのこのチームは?」って選手たちに聞いたら、「優勝したい日本一になりたい」って言うんですね。「だったら日本一になるための練習をしようよじゃそのために何が必要か書くね」って、ばーって書き出したんです。

それから片づけですね。というのも、体育館と隣接する合宿所の廊下に私物が散らばっていて、中にはやめた選手の箪笥まで放置されていたんです。すぐに選手を集合させると、「これではダメ日本一にはなれないすぐ片づけなさい」と言って、各自の部屋から体育館の掃除まで当番をつくって全部一からやり直させました

なぜそうしたかと言うと、周りの変化に気づけない人たちが自分たちのチームの問題に気づけるわけがないからなんです。

「汚い」とか「汚れてる」って気づけない人に、チームの何が気づけるんですかって話です。日常生活ってすごく大事で、いまはコートの中だけちゃんとやっていればそれでいいっていう風潮がありますけど、答えは日常生活の中にある、と私は思うんです。

※本記事は『致知』2018年4月号 特集「本気 本腰 本物」に掲載されたインタビュー記事を抜粋・編集したものです。

image by: Yu Chun Christopher Wong / Shutterstock.com

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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