風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスによる肺炎など、この時期は気をつけなければならない感染症が多く、手洗いやうがいは基本ですね。うがいでは、お茶うがいが風邪予防に効果があるという話がありますが、東洋医学的にはお茶や紅茶は「飲む」のがオススメと、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』を発行するのぶ先生。呼吸器系統の粘膜を引き締め抵抗力を高める「タンニン」の効果を十分に得るためには、「おいしい」と味わうことが大切だと教えてくれます。
風邪予防の緑茶や紅茶
【風邪予防のお茶うがいといいますが】
緑茶や紅茶でうがいをすると、風邪やインフルエンザの予防になる、というような話を聞きました。理論上や試験管での実験と、人体でおこる現象や効果には、差があることがあります。加えて、人それぞれの生活習慣や体質によっても、(もし、効果があるとしても)「差」はそれなりにあるでしょうね。
【緑茶や紅茶は飲んでこその風邪予防】
東洋医学的には、緑茶や紅茶に含まれる渋み成分「タンニン」の効果で、呼吸器系統の粘膜を引き締め抵抗力を高めることで、風邪予防に役立つと考えます。
また、乾燥した空気を吸い込んで、粘液の分泌不足や粘膜の乾燥を、お茶を飲むことで血流を促して、粘膜の炎症や腫れ、乾燥を予防する効果も期待することができます。
【東洋医学的にも、効果は人それぞれ】
でも、誰にでも万能に、効果が一律同じように出るわけではありません。呼吸器が乾燥傾向にある人には、緑茶や紅茶による粘膜保護機能の向上や風邪予防は効果的だと思います。でもでも、消火器の弱い人には、緑茶や紅茶は胃もたれの原因となり不向きです。
含まれるカフェインは、体を刺激して興奮させる効果があります。気だるさを訴える人には良いかもしれませんが、普段から緊張傾向にあったり、日中の活動時間や寒い日にはオススメですが、就寝前や気温の高い蒸し暑い日などには不向きでしょうね。
そもそも、体に「良い刺激や効能」をもたらすためには、「おいしい」という実感を持ち合わせることが必要。「おいしい」と味わうことで、食材や飲み物の薬効を体は積極的に取り込もうとします。仕事をしながら、テレビやスマートフォンに夢中になりながら口にするものは、効果も半減してしまいます。せっかく「おいしい」「体に良い」ものならば、せめてちゃんと食材に向き合って食べる「姿勢」を大事にしたいですね。
緑茶や紅茶ばかりでなく、そもそも「食べる・飲む」という心構えにお話がそれてしまいましたが、ぜひぜひ覚えておいていただきたい「姿勢のお話」でした。
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