新型肺炎から住民を守る術は?マンションの「パンデミック対策」

 

今回の新型コロナウイルス対策も、インフルエンザ対策と基本的には同じだといいます。感染症が流行した場合、ホテルやビルには対策マニュアルがあるはずで、入口やエレベーター付近に消毒薬のポンプが置かれます。人が触るエレベーターの操作盤や手摺、ドアノブ等の消毒も徹底するといいます。

マンションでも、オートロック操作盤、ドアノブ、エレベーターの呼びボタンや行き先階数の操作盤等を普段よりまめに消毒するというようなことは有効だし、管理会社と相談すればできることだと思います。また、「指定感染症」が広がりを見せたときには、強制はできなくてもエチケットとして、共用部分ではマスクを着用しましょうという呼び掛けはできると思います。緊急用のマスクを一定数フロントに用意することも考えられます。さらに広がりを見せたときは、キッズルームや集会室、共用トイレなどを使用禁止にする。お祭り等、人が集まるイベントを中止にする。

そのぐらいしか、思い浮かびませんが、一度、そういった場面を想定して、段階に応じて、可能な対策を考えてみることもありかな…と思います。フェーズの設定は…

  • WHOの「国際的な公衆衛生上の緊急事態」宣言
  • 国内での「指定感染症」指定
  • 国内での発症者〇人
  • 居住している自治体での発症者〇人

というようなことでしょうか…。

  • マンション内や地域での感染者発生…

は一番ランクが上のフェーズですが、この情報はプライバシーの関係で残念ながら管理組合は入手できないでしょう。また、マンションへの海外からの来訪者に、ホテルが行っているような、現在の健康状態や感染した患者が確認された地域を訪れたことがあるかを尋ねることも、マンションでは難しいです。

確かに、マンションでのパンデミック対策は難しいことも多いですが、できることもある…と思いました。そして、その対策は、インフルエンザ等の対策としても意味があります。エチケットマスク着用を徹底してほしいと言っていた方へのひとつの答えになるかもしれません。

思いつくまま書いてみましたが、何か問題が発生した時は、その対策を考えてみるチャンスであることは間違いないと思います。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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