では、韓国はどうでしょうか?日本のマネをして中国にマスクを寄贈したが、押しつけがましい対応で逆に顰蹙を買ったと言われています。日本のメディアが面白おかしくその様子を伝えているのはどうかと思いますが、韓国政府としては、完全に外交的な大チョンボでしょう。普段なら、まだ外交的なミスとして処理できるかもしれませんが、韓国経済が実質的にデフォルト間近と噂される危機的な水域まで落ち込んでいる中、接近を試みてきた中国の経済とサポートが実質的にマヒし、完全にアメリカや日本、ロシア、そして欧州から切り離された韓国経済が救われる道は見えません。レッドチーム入りも叶わず、日米との同盟関係にひょっこり戻ってくることも、プライド的にも実質的にも不可能でしょうから、こちらも崩壊への道まっしぐらのシナリオです。韓国経済を支えているのは、実際にはサムソンのみと言われ、その依存度が高まってくる中、韓国をターゲットとして狙う“勢力”からすると、どこを落とせばgame overかははっきりしてきました。
さて、その韓国、特に文大統領ですが、第1回目の米朝首脳会談のアレンジを手伝ったところまでは良かったのですが、国内外へのアピールを行いすぎ、出過ぎた真似をしてしまったがゆえに、逆にトランプ大統領から疎まれ、遠ざけられるようになりました。再三の警告にもかかわらず、GSOMIA問題でアメリカを激怒させたことで、本格的な文大統領切り・韓国切りが決行されることになったのは、以前、このコーナーでお話しした通りです。国際経済における韓国の孤立化は事実化していますが、そこにコロナウイルスの広がりによる国際経済活動の中断(特に物流のマヒと人的交流の停止)は、サムソンが稼ぎ出してくるはずの外貨の流れを止めてしまうことになりかねません。ゆえに、韓国経済も、今回の新型コロナウイルスの蔓延による混乱を乗り越えられるかわからない状況です。
つまり、中国初のコロナウイルスの広がりは、中国経済を著しくマヒさせ、結果、北朝鮮経済を破綻させ、加えて、国際経済の閉鎖性の継続により、韓国経済に対しての決定打をとなり、一気に北東アジア経済の破綻という恐ろしいシナリオにつながるかもしれません。
メディアで感染症の専門家などが代わる代わる出演し、SARSとの比較やインフルエンザとの比較をしてさほど今回の新型コロナウイルスの致死率は高くないという見解を披露していますが、恐らく誰も今回の新型コロナウイルスの広がりの背後に隠された恐ろしいシナリオにまで考えが及んでいないかと思います。
問題は致死率の高い低いではなく(もちろん低く、迅速に封じ込められることが望ましいことは言うまでもないことですが)、新型コロナウイルスの広がりが私たちに植え付ける強い心理的な脅威と恐怖感です。その心理的な恐怖感の広がりこそが、経済活動の鈍化を招くことに繋がります。観光を控え、不要不急の買い物も避けだし、誰かが「ごほん!」と咳をすれば、恐怖におびえ、人との接触を避けるマインドがセットされます。恐ろしいシナリオです。
今回の新型コロナウイルスの広がりは、間違いなく日本経済にも大きく暗い影を落としています。マスクの売り切れやアルコール消毒液やウエットティッシュの売り切れは、困りますが、まだ可愛い状況だとして、今回の混乱の継続は、危機管理を間違えると大変な状況を生み出しかねません。それに加えて、すでに述べたシナリオのように中国・北朝鮮・韓国の経済的な破綻が(恐らく中国は持ちこたえるでしょうが)起こったら、日本も決して無傷ではいられません。この状態で、まだ国会で桜を見る会の議論を延々とできる感覚には呆れていますが、手遅れにならないうちに包括的な危機管理体制を構築しておく必要があります。
仮にアメリカ演出のバイオテロだった場合、日本はターゲットにしていないことを切に願いますが、今回の記事を書くにあたっていろいろと意見交換した専門家たちからも、バイオテロか否かは別として、今回の新型コロナウイルスの広がりが日本経済にもたらす負の影響を懸念する声が上がっています。
読者の皆さんの恐怖心をあおるつもりは全くありませんが、迅速かつ徹底的に本気で対策に乗り出す時期は今かと思います。
ちなみに皆さん、手洗いはしっかりおこないましょうね。
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