朝目覚めても体を起こすのがおっくうで気力もわかない。気温の上昇や気圧の変化により自律神経の働きが鈍くなる春先に多い症状のようです。メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者のぶ先生が、自律神経に刺激を与え、腸の蠕動を促進する運動法を教えてくれます。
疲れやすさが気になったら
【春はとかく疲れやすい】
徐々に気温が上がり始めると、朝目覚めてから体を起こすのがなんとなくおっくうに感じます。朝から気力がわかないのは、一晩眠っても疲れがちゃんと取れていないから。気温の上昇や気圧の変化で、自律神経の働きの高まらない体は、睡眠時の回復効率も高まりません。
毎日の便通が今一つスッキリしないのは、そんな気力の高まらない自律神経の働きのトーンが低いことが原因です。
【便通は疲れやすさの目安】
自律神経の働きが低下すると、内臓機能が高まらず、胃もたれやけだるさ、そして、便意をなかなか催さない便秘になりがちです。腹痛を伴わない便秘は、腸のやる気が落ちている証拠。排便が行き届かない腸は、どんどん便をため込んで、今度は腰痛や足腰の痛みの原因になることもあります。
自律神経の働きに刺激を与えると同時に、腸の蠕動運動を促しながら、疲れやすさを克服する体づくりを始めましょう。
【腸の運動を刺激する】
小腸と大腸を合わせると7メートル半の筋肉の管となります。この長い筋肉の管を太ももの筋肉を運動させることで刺激して、腸の蠕動運動を促します。腸の運動が高まると、7メートル半の筋肉が体内から内臓全体を温めて血流を促し、自律神経の回復力も高めてくれます。やることは簡単で、股関節を前後にゆすぶること。
・やり方
- 安定した手すりにつかまって立ちます。
- 片足を浮かせて、浮かせた方の足を股関節を中心に、前後に揺さぶります。※くれぐれも腰が反り返らないように注意しましょう。
- 最初はひざを曲げながらやるとやりやすいです。
- 慣れてきたら、膝裏を伸ばして踵を軽く突っ張らせて重りとして、前後に足全体を揺さぶっていきます。
背筋を伸ばして姿勢よくやることで、内臓全体の血流を促し、腸の運動が始まりやすくなります。日頃股関節が硬い人は、くれぐれも無理のないように、痛みのない範囲で軽めに行いましょう。
1日1分くらいから始めて、徐々に時間を伸ばしていくことで、無理なく腸の運動を促し、良い姿勢を保てる筋力も養えます。手軽なので、ぜひ試してみてください。
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