トランプが米をダメにした。渋沢栄一の子孫が危惧する大国の衰退

 

MEからWEへの投資

その兆しもあります。新型コロナウイルスへの対応やワクチン普及などの予防接種を発展途上国へ推進する取り組みである、Gaviワクチンアライアンスの第3次増資会合が6月4日にオンラインで開催され、日本政府は前回の3倍にあたる総額3億ドル(およそ330億円)をプレッジ(誓い)しました。関係者のご尽力に心より敬意を表します。

コロナ禍で打撃を受けた欧米社会のかつての存在感が薄れ、グローバル社会の行方が問われている昨今だからこそ、新興国の持続可能な開発目標(SDGs)を達成する、インパクトある日本からの新たなお金の流れをつくるべきではないでしょうか。コロナの影響で国内情勢が厳しいのに、なぜ敢えて新興国なのか。

それは、日本はいい国だからです。謙虚で不要不急がわかる、信念があって必要緊急がわかっている、いい国だからです。そして、MEからWEへの投資とは次世代の豊かな暮らしを実現させる戦略的な長期投資だからです。アフターコロナの時代は、ウィズ日本の時代だからです。

shutterstock_418996342

image by: shutterstock

□ ■ 付録:「渋沢栄一の『論語と算盤』を今、考える」■ □
 『論語と算盤』経営塾オンラインのご入会をご検討ください。

『渋沢栄一 訓言集』国家と社会
人は孤立して生存する能わずと言うは、
換言すれば共同が必要であるという意味である。

緊急事態宣言下のステイホームで私たちが不便を感じながらも、理性を保つことができたのは、WEBなどを通じて社会とつながり、仕事も継続することができたからです。MEのために、WEは不可欠な存在です。

『論語と算盤』武士道は実業道
     いまや武士道は移してもって
       実業道とするがよい。
      日本人はあくまで大和魂の
   権化たる武士道をもってたたねばならぬ。

武士道の真髄とは、以下などを加味した複雑な道徳であると渋沢栄一は指摘しています。
・正しいすじみちの正義            
・心が清くまっすぐな廉直
・強きが弱きを助ける義侠
・物事をおしきる敢為
・他人に敬意を表す礼譲

アフターコロナの新しい時代において、ウィズ日本の大事な要素になりますね。

謹白 渋澤 健

image by: chara_stagram / shutterstock

渋澤 健(しぶさわ・けん)

print
いま読まれてます

  • トランプが米をダメにした。渋沢栄一の子孫が危惧する大国の衰退
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け