「俺はSEXが上手いんだ」という男ほど女性に嫌われる科学的な理由

 

過剰適応が不適応を生む 

ビジネスの世界でも、経験豊かな成功者ほど、過去の栄光が忘れられず、過去の成功体験を踏襲したがるものです。

経済環境や市場のあり方が昔のままなら、旧来のやり方も通用するでしょう。しかし、環境が大きく変化した状況の下では、従来のやり方は通用しないどころか、甚だしい「不適応」を引き起こしかねません。

セックスにおいても似たようなことが起るわけです。

「セックスが上手いと自認している男」は、自分が従来から得意としている性的技能に依存し、執着し、それを押し通そうとしがちです。

しかし、歳を重ねる内に、彼のセックスをめぐる状況は大きく変わっているのです。彼のマンネリ化した「得意技」に、彼女の方はいい加減うんざりしているかもしれません。

あるいは、加齢により、彼自身の肉体が「得意技」についていくことができないかもしれません。そうなると、心身のアンバランスがパフォーマンスの質を低下させます。

そして彼女は、年齢に応じた、もっと穏やかでスローな性戯に魅力を感じているかもしれません。もちろん、人によっては逆にこれまで経験したことのない過激でドラマチック?な性戯を試してみたいと思っているかもしれません。

いずれにしても、彼女は新たな可能性を求めているのです。しかし、自分自身のこれまでの性的パフォーマンスに自信が強い人ほど、こうした「変化」に対応する能力に欠ける危険があるわけです。

「過剰適応」は「不適応」につながる。これは生物学の大原則です。

可能性はリミットレス

そこで、こうした危機を自覚した人は「アンラーニング」を試みるわけですが、これが口で言うほど簡単ではありません。

そもそも、「アンラーニング」とは言うものの、何でもかんでも捨てれば良いというわけではありません。これまで学習したものの全てを否定するのは、「お湯と一緒に赤ん坊を流す」ようなものです。

「何を捨て」「何を残すのか」? それが問題です。

それと同時に、何らかの「新しい試み」がそこに加わらなければ、新たな変化に適応することはできません。そもそも、何のためのアンラーニングかと言えば、それは新たな状況に再適応するために古くなり使えなくなったものを捨てようということなのですから、捨てただけで満足していてはいけません。

具体的には、まず、「変化」を認識する必要があります。

マーケティングよろしく、彼女の正直な気持ちを訊きましょう。同世代でライフスタイルを共有している女性たちの意見も参考になると思います。

そうした事前の調査?がなくとも、現場で、臨機応変に、彼女の求めに素直に応じることが、新たな可能性につながるかもしれません。アドリブは創造の宝庫です。

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