絶好調ニトリが島忠を買収へ。美人アナリストが説く「お値段以上」の強み

 

今後は店舗+ECでさらに売り上げUP

ニトリは毎年数十店舗を出店しており、20年度は64店舗の新規出店を予定しています。

今年はコロナの影響もありショッピングセンター内のテナントが退店するケースも増えるでしょう。そこの空いたスペースにもニトリの売り場を作っていく強気姿勢です。

さらに、ECサイトも堅調で、売り上げの10%程度を稼ぐまでに成長しています。

今後は店舗+ECでさらに売り上げを積み上げるでしょう。

ファッション分野にも参入していくニトリ

ニトリがこれから力を入れていくのはファッションです。

意外かもしれませんが、「N+」(エヌプラス)という働く女性のための洋服を企画し、コーナー展開し、通販サイトも立ち上げて強化し始めています。

21年2月期第2四半期(2020年2月21日〜8月20日)の決算説明会で、「Nプラス(N+)」について、似鳥昭雄会長は200店舗まで出店を広げる構想を明かしています。現在は、ららぽーとやイオンモールといった商業施設を中心に出店しています。

Nプラスは年齢を重ねながらも若々しさや感性を失わない30代以降の「大人の女性」をターゲットにしたオリジナルファッションブランドで、昨年3月にデビューしています。

こちらも、ブランド公式サイトを立ち上げ、ネット販売を開始しています。

デイリーウェアのほか、アクセサリーといった小物も販売しており、コート類以外の価格帯は税込4000円以下の低価格を徹底。

ここでも「お、ねだん以上。」が発揮されています。

家具、インテリアからファッションへと事業領域を拡大し、売り上げをかさ上げしていく狙いです。

ニトリがファッションを展開することは、ある意味、小売業界全体の流れを象徴していると言えるでしょう。

コロナでサプライチェーンの影響はなかったのか

ニトリは現在、約6割が中国での製造です。

コロナ以前より、中国での製造の比率を50%以下に抑える方向で、工場をアジア諸国に分散させている最中でのコロナショックが起きたのです。

ただ、ベッドやソファの組立はアジア諸国でも可能ですが、生地は中国から輸入をしているため、中国の工場をゼロにすることは、技術的に難しいのが現状ですので、この辺りのサプライチェーンの分散の課題は残っています。

一方、中国経済の立ち上がりが早かったことは、販売網の観点からはやはり魅力的な市場であることには変わりはないでしょう。ニトリは今後も中国への出店計画は進めていく見通しです。

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