絶好調ニトリが島忠を買収へ。美人アナリストが説く「お値段以上」の強み

 

小売業界の今後の行方

アメリカの小売業を見てみると、ウォルマートとアマゾンの存在感がより増しています。

アマゾンが食品雑貨大手ホールフーズなどの実店舗を買収する一方で、ウォルマートがネット企業を買収。この実力のある、実店舗とEC店舗が融合していく中で、デパートや家電、スポーツ用品など様々な小売チェーンがこの波に飲み込まれていく流れは日本でも変わらないでしょう。

そして、ここへ来て、ニトリが家具とホームセンターの複合チェーン・島忠に対し触手を伸ばしました。ニトリをめぐっては、ホームセンター大手のDCMホールディングスが完全子会社化を目指して友好的TOB(株式公開買い付け)を実施中です。

DCMのTOB価格は1株4200円ですが、ニトリは島忠株を1株5500円で買い付け、全株式の半数以上の取得を目指すといいます。いわば横やりを入れたような形ですが、ニトリは敵対的買収になるのを覚悟で島忠を奪いにきたのです。

ファッションという新たな分野に参入し、かつ島忠も手に入れようとしているニトリ。強者がより強くなっていく時代に突入していると感じざるをえません。

image by : 著者提供

馬渕 磨理子(まぶち・まりこ)

京都大学公共政策大学院、修士過程を修了。アベノミクスが立ち上がった時期に法人でトレーダーの経験を経て、フィスコ企業リサーチレポーターとして、個別銘柄の分析を行う。認定テクニカルアナリスト(CMTA®)。全国各地で登壇、日経CNBC出演、プレジデント、SPA!など多数メディア掲載の実績を持つ。また、ベンチャー企業でマーケティング・未上場企業のアナリスト業務を担当する、パラレルキャリア。大学時代は、国際政治学を専攻し、ミス同志社を受賞している。
Twitter https://twitter.com/marikomabuchi

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