「次に潰れるのはうちだ」トヨタ経営幹部が放った言葉の真意とは

 

トヨタには、豊田佐吉そして豊田喜一郎と続けられる“創意工夫”での「モノづくり」という血脈があり、それらが熱く貫いています。「人材もない資金もない技術も乏しい“ないないづくし”」の中から、“企業”の“地域”の“日本”の発展を賭しての挑戦は「どうしてもやり遂げたい、やり遂げねばならない」の想いがありました。

“ないないづくし”のなかで「あらぬ夢と悲愴」の中から始まった自動車事業ですが、それがために“根源の強み”が生れたのでした。不断の危機意識と自存の気概と「無限の可能性を持つ“智恵”」による石田退三さんが言うところの「自分の城は、自分で守れ」の経営で、これがための自戒から「尽きることのないカイゼン」が行われます。

トヨタが強いのは、自存と危機意識のもと「尽きせぬ知恵を生み出す」からで、過去にあった“現実”を忘れないようにしているからです。だから時代の変化に的確、過敏に反応するので。ただことはそれだけではなく、情報化を始めとする“静かな革命”の進展が「存続と成長のルール」を変化させ危機意識をさらに高めるのです。

トヨタは時代の変化を過大にかつ過敏に反応して、それをエネルギーに「“知恵”を増産させて」どこよりも強い基盤を造ってきました。だから「危機感を持たなくなること」が“危機”であるとします。加えて「100年に一度の大変化」は文明レベルのものであり、未知なる脅威であるがゆえに、危機感のレベルを高めなければならないのです。

「工業社会」から「情報社会」へと産業の主軸が変換しています。もちろん現在も農業の営みがあるのように、工業の貢献がなくなることはないのですが「存続と成長のルール」が根底から移り変わりました。「GAFA」が明らかに示しているように“よき種子”であれば大樹になり、過去の環境に適応していた大樹はそれがために枯れかねません。

そこで“機会”の先導者である“知恵”について再確認したいのです。絶対条件についてですが、それは「顧客の欲求、社会の願望を満たす」つまり「なすべきことをなす」という一点に焦点化されますが。今日、必須とされるのがITを始めとする“知識”であり、ためにその偏在をいかに“コラボレーション”させるかが課題となります。 

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