「次に潰れるのはうちだ」トヨタ経営幹部が放った言葉の真意とは

 

また、ドラッカーのことばを拾います。リーダシップについてこのように「リーダーシップとは、人の視線を高め、成果の基準を上げ、通常の制約を超えさせるものである」とあります。ジョブズの場合は「衝撃を与える商品づくり」を、能力あるオタクと“コラボレーション”しリーダシップを発揮して行ったのです。

“リーダーシップ”を発揮することで、通常の制約を超えた世界に衝撃を与える「知識商品」を連続して創作したのです。これは決してカリスマではなく“習得できる能力”によって行うことです。

トヨタの場合を探ってみますが、トヨタは豊田喜一郎さんというリーダーを亡くした後、トップがコラボレーションし全面的に支援したのが、突き抜けたリーダーシップを発揮できる「大野耐一さん」で、氏が行ったのは現場の従業員をして「知識労働者」に育て上げことで、それによって「尽きない知恵(知識)」が創造されて「尽きないカイゼンが」を実現させたのです。

今日の成果とは、リーダーがいかにして“知識労働者”から“知識”を沸き上がらせ活用して実現させるかにかかっています。いまや新知識であっても直ぐに陳腐化するので、変化してやまないグローバル競争のなかでは、常に“創造される知識”が必須なのです。それは、ひとえに真摯なリーダーシップの発揮にかかっているのです。

さらに静かな革命の中においては、他とのコラボレーションへと「自らの強みに焦点を合わせ。強みでないことは他社に任せる」。ジョブズが、宿敵ビルゲイツの「マイクロ・ソフト」と組んだり、トヨタがパナソニックやソフトバンクとコラボレーションしたり、もはや成果を得るためには最適結合いかに行うかが“通常”となります。

image by: dvoevnore / Shutterstock.com

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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