ことほどさように、会員選考は難しい。現行制度に問題があるのは大西元会長のみならず、会員、連携会員、OBの誰しもが感じているだろう。しかし、ニ度の法改正によって、ここに落ち着いている。そのルールが生きている間は従うしかない。各会員ができるだけ広い視野で人選するよう自覚するほかないのだ。
法に基づいて推薦した改選候補105人のうち6人を除外したことが、違法ではないか、会議の独立性を損なうのではないか、理由を説明すべきではないかと菅首相は問われているのである。
それを理解しようとしない、いやあえて無視して、学術会議の組織的問題にすり替えているのは、むしろ、菅政権の抱えている深刻な体質といえるのではないのだろうか。菅官邸にこそ、ブラックボックスの名を献上したい。
image by: 首相官邸