中国の焦りとジレンマは、コロナ禍以後いっそう明確になりました。例えば、インドやベトナムとの強硬な国境紛争、オーストラリアの牛肉の輸入禁止や大麦の輸入関税増額などもその一つです。
しかし、現在の中国は世界でも最大の通商国家になっており、エネルギー資源だけでなく、食糧資源なども輸入に頼らざるを得なくなっている状態です。そうした状況を鑑みれば、中国が強気でいられる期間も長くはないでしょう。中国の最大の弱味は資源問題、特に水問題です。
世界の潮流はますます変わってきています。中国がこれまで強気でいられたのは、数と量に頼ってきたからです。しかし。今の時代は都市国家が人気となり、人類の文化・文明の大勢から遠ざかっていく趨勢にあります。
2025年にはインドのGDPが世界一になり、アメリカも中国もインドに追い越されると予想されます。しかし、GDPの数字が大きくなっても、魅力あるソフトパワーがなければ世界で必要とされる国にはなれません。大国は、領土の広さや人口の多さの上にあぐらをかいているだけでなく、これからの「国のかたち」について再考し、これまでの考えを変えなければならない時が来ています。
『新型肺炎 感染爆発と中国の真実
~中国五千年の疫病史が物語るパンデミック』
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※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年12月23日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。
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