まるで『プロジェクトX』。電球生産会社が成功した「きのこ栽培」秘話

 

AIでバジルの風味を最大化

まあ、あくまでも例ですが例えばこんな記事もあります

The future of agriculture is computerized

ざっくりいうとMITのOpen Agriculture Initiativeラボの人たちが、光と紫外線の当て方の組み合わせを機械学習で学習させ、バジルの風味が「遺伝子組み換えをしなくても」最大になるようにいろいろ研究やってますよ。というお話です。

んー、どうだろ、こうなるとわりともう従来の農業とはだいぶんイメージが違って、ちょっとエキサイティングな感じがしますよね。第一次産業の問題は結局のところ「高齢化と後継者不足」みたいで、それは結局「その業界にエキサイトする人が少ない」ってことなんじゃないかなと考えると、もちろん、その産業に若いうちから専業で頑張ろう!と思っている人を育てるのももちろん大事だけど、私みたいに「なんか面白そうだからやってみたい」というミーハーな人を集めることも大事なんじゃないかなと思ったりもします。

昆虫学者とムシキング

もちろん、どんなお仕事も簡単じゃないし困難さはついて回ると思うので簡単に言ってしまうとその業界の人から怒られちゃうけど、やはり最初から「僕の人生をこの業界に捧げよう」とか思う人は少数派で、最初は邪な理由だったりミーハーな理由でもいいんじゃないかなと思うわけです。

そういう意味では、先日とある研究者の人とお話ししているときに面白いなと思ったのは「ちょうど今、最前線で仕事をしている若手昆虫研究者は大体ムシキングでハマった世代」というエピソードでした。だから飲み会とかやるとムシキングの話で盛り上がるそうです(笑)。

もちろん、今はみんなしごく真面目に昆虫の研究をしているそうですが、やはり最初はそういうきっかけから入った人も多かったとすると、農業や漁業も「なんとかカッコよく楽に儲けられないか」と考えてみることも大事なんじゃないかなと思います。

それは今までのやり方をdisるわけではなく「素人だからこそできる新しい戦い方」を模索してみればいいんじゃないかな。もちろん、最初からとんとん拍子に上手く行くこともないとは思うけど、そもそも「素人」なんだから失敗して当たり前だし、そうやっていくうちに「誰も考えてもみなかった」新しいやり方に辿り着けるかもしれないですしね

ioTと第一次産業とのマリッジ

そんなわけで最近は第一次産業にもいろんなITやロボティクスなどが入り込み始めてます。たとえばGPSを使ってむちゃむちゃ正確に田植えをする田植え機とか、自動でどんどんカツオを一本釣りするロボットとか。ヤンマーもVRで動かす重機を発表してたし、ドローンはもはや「農機具」として認識されて、展示会とかでは人気を博しているそうです。

第一次産業の人たちがITに近寄ってくるのが早いのか、ITの人たちがそちらに近づいていくのは早いのか。どちらがどちらに近づくにしてもそこにはワインで言うところの「マリッジ」が生まれ、私たちが今まで持っていた農業や漁業や林業とは違う新しい「イカした」世界が広がっていく気がしますね。

うろ覚えで書きますけど、どこかで「もしジョブズやゲイツが現代に生まれてたら間違いなくバイオやってただろう」という言葉を見たことがありますが、そういう意味で生き物や環境と関わるお仕事はこれからなんだか面白そうな気がしますね!ってなんだか美しい締め方になってしまいましたよ!

ベンチャー企業CTOにして新しいテックトレンドの「預言者」杉原さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ

 

<初月無料購読ですぐ読める! 5月配信済みバックナンバー>

2021年5月配信分
  • メカだけじゃない、農業や漁業とioTのこれから(5/20)
ITとiOTでいま何が起きていて、どんなチャンスが待ってるの?ベンチャー企業CTO、現役東大大学院生のオタクが最新トレンドをおもしろおかしく解説します。実際の開発者だからこそわかる新しい「ブルーオーシャンの兆し」。普段は時速ン万円のコンサルティングのお客さんにしか話さない新しい観点をこっそりメルマガで話します。毎月 第1木曜日・第3木曜日(年末年始を除く)発行予定。
杉原耀介この著者の記事一覧

幼少期から独学でプログラムを学び、15歳でプログラムコンテスト荒らしを始める。工学系に一旦は進むもすぐ飽きて美術系に転向。映像・CGデザイナーを経て1995年にインターネットと出会いニューヨークでシステム開発の仕事を始め、その後アイドルから金融まで幅広い新規事業に携わる。直近ではゼロから外資系フィンテックベンチャーのシステム開発を行い、CTOとして成長に寄与。ガジェット大好きなガチオタ。新しいテックトレンドの予言に定評があり「預言者」と呼ばれることも 。慶應義塾大学大学院美学美術史学修士、現在東京大学大学院博士課程在学。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 杉原耀介の「ハックテックあきばラブ★」 』

【著者】 杉原耀介 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 第1木曜日・第3木曜日

print
いま読まれてます

  • まるで『プロジェクトX』。電球生産会社が成功した「きのこ栽培」秘話
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け