「友達のような家族に」と全員を“平等”に育てた一家の悲惨な末路

 

今回のこのメルマガを作るにあたり、以前ご相談を頂いたモアさんに連絡してみました。実はモアさん、お父さん・お母さん・お兄ちゃん、などの敬称を使わず、家の中ではそれぞれの「名前」で呼ぶようにしておられました。特に兄弟間での「平等」に気を使い、同じ兄弟なんだから…という思いが強かったそうです。

2人が喧嘩をすると「小さい子の方が不利だから」と弟をかばったり、上の子に「まだ分からないんだよ」とか「手加減してあげて」と言っておられたんですね。他にも、(まだ小さいから)との理由で、下のお子さんには何かと優遇してしまうこともあり、当時頂いたご相談は「下の子がワガママで困る。上の子も文句ばかり言っていて、私(お母さん)に対して、蹴ったりパンチしたり、『〇〇しろ!』や『お前のせいだろが!』のような言葉を使ってくる」という内容でした。この時、下の子は3歳、上の子は5歳です。

でも、これって秩序を失った家庭でよくあるケースで、私はこんな風にお返事していました。

モアさん、こんにちは。メール拝見しました。

3歳の息子さんのワガママ、そして5歳のお子さんの暴言がひどく、暴力もあるみたいですね。

でもどうやらそこには、モアさんのご家庭の「平等にしたい」という思いが影響しているのでは?と私には感じましたがどうでしょう?

例えば、今、お父さん、お母さん、という呼び名ではなく、ご夫婦はお名前で呼び合い、子供たちも両親の事を名前で呼び捨てする…とありました。又「お兄ちゃん・お姉ちゃんと言われたのが嫌だったので使わない事に決めている」とも書かれていましたね。

これってモアさんのご夫婦が「我が家はこんな風に育てよう」と思っての事かもしれませんが、実は組織にとってはとても良くない環境なのです。

「組織」っていうと「そんな大げさな…」と思うかもしれませんが、家庭も立派な組織で、リーダーがいて、サブリーダーがいる。そして上から順番に責任と発言権が異なる存在がいて、一番上の人は、発言権も大きいが責任も重い。一番下の人は、発言権は小さいが責任もなく、まだ上の人に教えてもらいながら成長する形でいいのです。

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