『松翁論語』から読み解く、松下幸之助の感謝・成長・経営姿勢

 

成長する

人として経営者として成長をすることは、とても大切なことです。松下翁も、人間の成長を強く訴えています。どのようにしたら、成長ができるでしょう。まず、こう言っています。

柔道でも、いっぺんに八段にはなれない。相撲でもいっぺんに横綱になれない。(巻7、603)

すぐに成長できるものではない、ということです。ですから、

考えて行動し、行動してまた考えなさい。そのくり返しによってきみは成長するだろう(巻6、535)

そのためには、

きのう考えたことに、きょうはさらに何かをつけ加えなければ、人間は成長しない。(巻6、694)

そういうことです。そして、

去年の自分と今年の自分を比べて、そこにどれだけの成長があるか。(巻6、487)

それを確かめよ、ということですね。それだけではありません。

危機感なきところ、成長なし。(巻3、283)

また、

悩みのない人間に成長はない。悩みのない人間に、私はあまり魅力を感じない。(巻1、42)

と言っています。危機感や悩みも成長の糧になるということでしょう。さらに、こうあります。

人間として成長しない事業は、成長するものではない。(巻8、757)

人の成長が事業を成長させ、事業の成長が人を成長させる、ということです。心しなくてはなりません。それに、こんなことも言っておられます。

シワがよるということも進歩である。髪が白くなることもまた進歩である。(巻8、676)

悩みを克服しながら、日々成長の努力をした証が、シワや白髪です。

以上、成長に関する言葉を集めてみました。次は、「経営姿勢」に関しての言葉です。

 

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