プーチンも驚愕。前線の兵を殲滅させる米国供与の「恐ろしい兵器」

 

もしかしたらとどめの軍事援助になるかもしれないと言われているのが、長距離の連装ロケットシステム。ハイマースとかマースとかいう奴。これだと80キロくらい離れたところのロシア軍の兵站であるとか弾薬庫、基地、そういうものを突然ミサイルで襲うことが可能になる。ただ、相手がどこにいるのか分からないとそれも出来ないよねと言っていたら、なんとまた驚愕のニュースが入ってですね、アメリカの無人機グレイイーグルという通称、愛称とは言いたくないですけれどね。気味の悪い形をした無人機ですので。大分前にリーパーという暗殺用の無人機がありましたけれど、その後継機なんですよね、グレイイーグルは。で、リーパーよりも戦争に関しては遙かに能力が高くなっていて、ハードポイントという、爆弾を吊り下げる場所も4カ所に増えていて、誘導爆弾とかミサイルを積むことができる。そういうものが、どうも導入されるのだそうです。

なんか、全然違う戦争になっていく気がしますよね。無人機の存在の意味はおそらく爆弾を落とすとか落とさないという話ではなくて、偵察ですよね。8,000メートルくらい、といいますから、旅客機が巡航するくらいの高高度を36時間くらい飛んでいられるんですよ。

おそらく天候とは関係なく地上の様子がモニターできて、ロシア軍のどこを叩けばいいかを見つけてそれをリンクで送り、そこをめがけて多連装ロケットをぶっ放す…。そんなことをやられると、これはかなりの戦力ですね。きっと。当初、300キロ飛ぶ弾も撃てるので、ロシア領内を攻撃されてしまうと、いくら何でもプーチンがカンカンになるから、核を使われるというような話になるとまずいので、その兵器は送りたくないというようなことをバイデンさんも言っていた。ですがそれを批判されて送るということになった。ただし、そのときにはウクライナ側がロシア領内を攻撃はしないという約束をしているという話になっていた。でも、そんなの必要ないのですよ。

今言った話で言えば、80キロも飛べば十分で、ロシア側に80キロ飛ぶ長距離砲がないということですよね。それで攻撃されれば前線のロシア兵たちは補給がなくなって包囲され、殲滅される、そういう形の戦闘がウクライナ各地で一つ一つ順番に展開されていったら、これはもう音を上げざるを得ないでしょう。それだけのロケット砲の分量があるかという問題はありますが、このグレイイーグルの運用はどうやらアメリカ国内の場合、12機を一度に運用して、それを5カ所のコントロールセンターでやるということだそうですね。

それと同じことをウクライナ国内でウクライナ軍がやるとしたら、それだけの人数の兵隊というよりオペレーターが必要。無人機をコントロールして戦闘任務に就くということになるでしょうね。そういう人をウクライナの兵隊の中から、今既にその分野のことをやっている人はいるのでしょうが、アメリカ製のグレイイーグルのシステムを運用できるオペレーターがそう簡単に養成できるのだろうかというのがちょっとあって。なんか、何の根拠もないですけれど、アメリカ兵がやるんじゃないのという感じがしてきますね。

(少なくとも)そういうシステムと戦うロシア兵というのは、これはやっぱり米軍と戦っている印象がどんどん強くなるのではないかという気がしていて、それは戦争がどういう形で平衡を迎えるか、終わるのか、分かりませんけれど、その後の世界の中で、ウクライナという国の姿を全く違うものに見せていくのかなと。だからオースティンさんというアメリカの国防大臣がいますけれど、ロシアを弱体化するのが目的だともう言っていますが、弱体化以上のことが何か起ころうとしているのかもしれない、という気がしています。もしかしたら、今、ロシア軍がちょっと有利になっている、勝っていると見えているのもごく一時期のことで終わるのかなと思います。

(『uttiiジャーナル』2022年6月12日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録ください、初月無料です)

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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