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2.年金はいくら貰えれば将来安心なのか。

さて、ここで話は変わりますが、こう考えると「年金はいくらあったら安心」だと思いますか?

え?そうだなあ…やっぱ月30万円は無いとね!って思いますか。でも正直、いくらあれば安心という事はありません。

巷で人気の金融商品なんかは、ウン千万円は必要ですというような事をよく宣伝していますが、そのくらいのお金があればもう何が起きても大丈夫と言えるのでしょうか。

もちろんお金を貯める事が無意味だなんて言いません。むしろ貯金はあったほうがいいでしょう。

しかし、それでいくら貯めたら将来は安泰という事は無く、今回のように物価が上昇するとお金の価値は下がっていきます。

例えば2000万円貯めたとして、それがこれから何十年先も同じ2000万円の価値ではないという事です。

物価が今後2倍になれば、その2000万円のお金は1000万円の価値になりますし、物価が10倍になれば200万円程度の価値しかありません。

今は気楽に変えているモノが、迂闊に買えなくなってしまう。

今の生活必需品が、今後も何十年も生きていく中で迂闊に買えないものになってしまったら生活が非常に困難になります。

特に高齢者の方は働くという手段が簡単にできません。自分の資産と年金でなんとか暮らしていくしかありません。

このように単純に見た目の金額では安心そうに見えても、物価の変動で将来はどうなってるのか全く分からないのであります。今回みたいな戦争で簡単に物価が上がってしまう。

日本で物価が上がるなんて、バブル崩壊してからこの20年~30年くらい実感もなく、きっともうこれ以上上がる事は無いだろうと思っていた人も多いかもしれませんがウクライナの遠い地での戦争で簡単に物価は上がりました。

今でさえこんな物価上昇やら円安やらと騒がれてるのに、これから30年先…どころか10年先すら一体どうなってるのかちょっと怖い気がします。

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(『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座』2022年7月1日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
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