米から日本への脅迫状「年次改革要望書」を丸呑みする自公政権の“売国度”

 

日本だけが米軍に対して国内法が適用できない不平等

アメリカ軍の総兵力は、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊、宇宙軍の6つの軍事戦力から成り立っており、総兵力は約139万人です。

うち約18万人(軍属も含めると約45万人)が世界全体に分散して駐留しています。

紛争地の他、ドイツ、イタリア、イギリス、スペイン、ベルギー、日本、韓国などといった国には、1,000人以上の兵員を有する米軍基地があります。

これらの国々の兵員数では、約5万5,000の日本が一番多く、次いでドイツの約3万5,000、韓国の2万7,000、イタリアの約1万2,000、イギリスの約9,000、スペインの約3,500、ベルギーの約1,100といった具合です(基地数ではドイツの191、日本の121、韓国の83と続く)。

しかし、これらの国々での米国駐留軍への国内法との対応を定めた米軍との「日米地位協定」では、日本だけが米軍に対して国内法の適用が出来ない取り決めになっています。

そのため、基地内への立ち入り権もなく、訓練や演習への監督規制権もないのです。

米軍の航空機事故があっても、日本には捜査権すらもありません。

それどころか、後述の「日米合同委員会」での密約で、米軍兵士への刑事裁判権もない ので、米兵の性犯罪が野放しです。

週2で秘密裏に行われる「日米合同委員会」の正体

日本国憲法も国会も無視した密約を結ぶ「日米合同委員会」!

特筆すべき、恐ろしい状況としては、「日米合同委員会」というごく一部の外務省エリート官僚や駐留米軍最高幹部が、毎週2回秘密裡の会合を行っていることです(これまで1,000回以上の会合があった)。

そこでは、米国が希望すれば日本中のどこにでも米軍基地を置ける密約や、「横田空域」と呼ばれる1都9県にまたがる広大な空域を、米軍が独占的に使える空域とする密約(日本の領空なのに日本の航空機は一切入れない)が結ばされてきました。

前述の米軍兵士への刑事裁判権放棄の密約など、憲法を無視した、主権を度外視した秘密の協定が、過去から現在までも次々と結ばされてきているのです。

もちろん、国益上の軍事機密ゆえに国会さえもが、蚊帳の外に置かれ、治外法権の秘密協定だけが勝手に横行しています。

野党も、マスメディアもろくに問題にもしていません。

これほどひどい、独立国とは決して言えない状況が今の日本なのです。米国の属国であることが、ここでも明白でしょう。

そして、これをもっぱら率先・主導してきたのが、売国亡国の歴代自民党・公明党政権だった──というわけです。

それでいて、米軍基地への日本政府からの駐留経費負担は、「思いやり予算」などの名称で積み上げ、どの国よりも日本が突出して多いのです(日本8割、韓国4割、ドイツ3割の負担)。

ゆえに、全国の米軍専用施設面積で7割を占める沖縄県の玉城デニー知事や、座間や厚木、横須賀などに基地のある神奈川県の黒岩祐治知事は「日米地位協定」の改定を求めて連携しています。

これほどまでに、米軍に対して従属的な協定を結び、何らの改定交渉もしてこなかったのが、日本の歴代の自民・公明両政権だったわけです。

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