原因は「芸人の地位が上がりすぎ」にある?
また、テレビ制作会社に勤めるディレクターはこう言及する。
「これは私の師匠の某プロデューサーから言われたことで、昔と比較して『芸人の地位が上がりすぎたんだよ』という問題です。以前は、芸人さんってどこか下に見られるというか、完全な三枚目扱いでしたよね。それが今ではコメンテーターもやるし司会に俳優に歌に…と、売れっ子芸人は売れているアイドルと同じくらいの地位に登り詰めました」
つまり、それが過剰なクレームの原因のひとつなのではないか? ということのようだ。
「ただでさえコンプラが求められる時代に加えて、今は“所詮芸人のやること”といった見られ方をしなくなったというわけです。もう、単に笑わせるポジションの人たちではない。だから、人気者で影響力のある“タレント”の千鳥さんがデニムをいじったら、それを見て面白いと感じた人は『このデニム、ダサッ』『デザインが変』と思うし、SNSにも書いてしまう。ブランド側からしたら名誉を傷つけられる大迷惑なことでしょうし、購入者が減る可能性もある。怒るのはもっともだと思いますよ」(前同)
テレビ番組が「不謹慎」などと過剰に反応されているのをみると辟易するが、もはや芸人が何をやっても許される時代はとっくの昔に終わったということだ。何かと縛りの多いテレビに出ている以上、芸人ではなくテレビタレントらしい振る舞いが求められるのかもしれない。
image by:テレビ千鳥(テレビ朝日)
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