3.ビジネスの基本は個人対個人の信頼
ビジネスコミュニケーションも、基本は相手の目を見て話すということです。
日本では、相手が名の通った会社の社員ならば、多少、目つきが悪かろうと、言葉遣いが悪かろうと、それほど心配する必要はありません。商売の契約は守るでしょうし、こちらを騙してくることもないでしょう。
しかし、海外とのビジネスでは、まず相手を疑うことから始まります。逆にいうと、信用できる相手とめぐり合うことは困難なのです。
ですから、目先の利益とか、利益率で判断してはいけません。最初の見積もりは安くても、後から高く言ってくるかもしれません。また、相手が自分の会社も騙し、自分の利益を追求している可能性もあります。
更には、相手がスパイであるかもしれず、こちらをスパイに引き込もうとしているのかもわかりません。
ですから、海外では会社の名前より個人の信用が重要になります。会社で選ぶのではなく、信用できる個人を選ぶ。これが常識です。
中国で騙されたという話の多くは、中国に言って日本の常識を振りかざした結果です。最初からこちらを騙す相手を、勝手に信用して、見事に騙されるのです。
まず、信用できる人を一人でもいいから見つける。一番良いのは、その人と結婚することです。他人なら騙しても、親戚になると仲間です。
結婚しなくても、例えば、相手の息子や娘の日本留学の手助けをしてあげることでも良いでしょう。相手が恩を感じていれば、商売でも裏切りません。
商売は商売、プライペートはプライベートという考え方は、日本のように、皆が法律をまもり、約束を守る環境でしか通用しません。そして、そういう国は多くはないのです。
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