海外じゃ通用しない。妙な「日本の常識」がグローバル化の邪魔をする

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4.目が合うことから恋愛は始まる

実は、プライベートのシーンでも、相手の目を見て話す、相手の目を見て挨拶することは重要です。

最近の若い世代は、出会い系サイトで知り合い、そのままSNSで話し、どこかでオフ会や旅行で実際に会ってコミュニケーションを取るという順序なのかもしれません。

しかし、世界で一般的な出会いは、目と目が合うことから始まるのではないでしょうか。目が合うということは、自分に興味があるということだし、自分も相手に興味があるということです。相手がどんな気持ちなのかは、目を合わせれば大体分かるものです。

日本では、「何、見てるのよ」と怒られるかもしれませんが、イタリアではどんな男性も美しい女性がいれば見ます。そして、見られている女性も、「見られることは、自分の魅力が評価されていること」と考えます。ですから、誰も見てくれない、誰も声をかけてくれないというのは、プライドが傷つくわけです。

見つめる男性とそれを受けいれる女性という基本的な関係があって、初めてイタリアは恋愛大国になっているのだと思います。

日本ではどんどん禁欲的になっているので、相手を見ること自体、「セクハラ」と言われるかもしれません。しかし、頑なに異性を拒むことで、何か良いことがあるのでしょうか。

私はビジネスという観点からも恋愛という観点からも、もっと、相手の目を見る訓練が必要ではないか、と思っています。

ワークショップのような形で、相手の目を見て挨拶する。相手の目を見て、話をする。相手の目を見てプレゼンを行う等の訓練を積めば、人とのコミュニケーションも替わってくるのではないでしょうか。

グローバル人材育成も少子化対策もまず、相手の目を見ることから始まると思うのです。

編集後記「締めの都々逸」

「目と目が合って 心が通い そこから全てが 始まるさ」

私はアイコンタクトって、すごく重要だと思っています。興味があるものは素直に見る。それが、人であっても、モノであっても同じです。それは周囲の人にも伝わります。ああ、この人はこれに興味を持っているのだな、と。

ただ、素直に興味のあるモノを観ているだけで、それは波動となって周囲に伝わります。もちろん、対象が人であれば、好意が伝わるのです。我々の世界は、目に見える世界と目に見えない世界があり、目に見えない世界の方が重要なのではないか、と思うのです。

例えば、論理と感情の問題です。論理を説明するに、論理的な発想とそれをテキストや図表にすることが必要です。しかし、感情を伝えるには、論理ではなく、共感、共振が必要になります。

どちらも重要な要素ですが、私は感情の重要性が十分に認識されないないように感じるのです。(坂口昌章)

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