人気の秘密は、まずは美味しさ。
豚のもつと人参、ごぼうを玉ねぎのみじん切りと合わせ味噌で味つけし、4日間掛けて煮込みます。
しかも、一度に長時間煮込まず、もつを休ませながら何度か火に掛け、柔らかく仕上げています。
このもつは、下処理の手間を省くために、一度ゆでたものを業者さんから仕入れています。
もつは下処理の仕方によって、臭みが出たりするので、その部分はプロに任せたのです。
このもつを居酒屋さんでは見ることのないような大きさに切って、煮込んでいきます。
大きくしているのは、ご飯をもつで巻いて食べてもらうためです。
この食べ方が一番美味しいと思ったからです。
また、このお店のもつはかなり大盛りです。
器にどっさりと盛り、山のようなねぎをのせて提供されます。ご飯も大盛り。
工場で働く人が多いので、「安くて、美味しくて、お腹いっぱいになって欲しい」という店主の想いなのです。
安くするためにも、人件費が掛からないように、ひとりで頑張っているのです。
店主は、女将さんと呼ばれていますが、それは着物に割烹着姿だからです。
無意識なのか計算なのか、「もつ煮込み」「定食屋」という風情を演出しているようです。
若くて美しい女将さんのファンも多くいます。
「もつ煮込み」を選んだのは、自身が好きだということもありますが、煮込みならひとりでもできると考えたからです。
確かに、時間は掛かりますが、ひとりでもできます。
営業中は調理をしなくても済むように、もつ煮込みに絞っているのも賢いやり方です。
また、煮込みに時間が掛かるということは、家庭ではできないということ。
ならば、食べに行こう!となります。
女将さんひとりで営む小さなお店ですが、すべてが計算し尽くされた、優れたビジネスモデルだと言えます。
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