ジャニーズに媚を売りながら日大薬物事件を叩く。卑劣極まるフジテレビの人権感覚

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違法薬物問題を巡り、アメリカンフットボール部を9月1日から2度目の無期限活動停止処分としている日本大学。13日には前日同大学で開かれた評議員会の内容と内部資料がフジテレビのニュース番組で報道されましたが、関係者はこの事態をどのように見ているのでしょうか。今回のメルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』では現役の精神科医で作家、さらに日大執行部の一員でもある和田さんが、内部資料を流出させた人物と、非合法に近い手段で情報を入手し、事実と異なる報道を行なったフジテレビを強く批判。その上で、同局が日大を必要以上に叩く裏事情を推測しています。

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日大薬物事件報道、フジテレビの人権感覚を疑う

日大で、薬物問題の経緯を説明するために評議員会が開かれた。

そのときの内部資料がものの見事に流出し、フジテレビのニュース番組で提出した証拠の写真が映像として流され、さらに10人が薬物に関与しているように報じられた。

評議員の中に、明らかにコンプライアンス違反だ。個人情報が含まれるものなので、内容は広報から公開するもの以外は口外しないという約束になっていたし、資料は回収された。Zoom参加の人もいたので、そこから流出したとしか思えないが、こんな人が評議員でいいのかと怒りを覚えた。

評議員というのは、学校運営のチェックの機関だし、理事も評議員から選ばれる。こういう遵法精神のない人がチェックをする資格があるのだろうか?

ただ、これは経緯説明の会なので、新しく起こったことの話は出ていない。7月くらいからの事件の流れを説明するものだ。

提出した証拠の写真も8月の頭のものだし、9人というのも、4人はこれまでに発表されたもので、事情聴取を受けた上で、嫌疑不十分で、みんな自由の身になっている。残りの5人については、これまで得た証言の裏を取るためのもので、完全に任意だ。

それを薬物事犯のように取り扱うフジテレビの人権感覚を疑う。ましてや学生であり、未成年も混じっているのに。

日本は、もともと人権感覚がハチャメチャだ。逮捕されても裁判で有罪になるまで推定無罪が原則なのに、マスコミは犯人扱いし、実名も顔も公表する。

逮捕されたら、それ以降の被害だって治まるのに。

ところが逮捕されるまでは、タクシー強盗だって、暴行犯だってモザイクがかかる。

それをいいことに犯行を重ねても、市民の生活を守るより警察のご機嫌をとるのがマスコミの仕事なのだ。

そもそも、フジテレビに報道機関の資格があるのかも疑わしい。

フジサンケイグループの代表の日枝という人は、「(被害者)10人が何言おうが、事実かどうかわからないからね」と週刊文春のインタビューに答えている。

ジャニーズには、媚びを売り、反論のできない日大の罪のない学生を犯人扱いする。

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