上がらぬゼレンスキーの戦果。限界に達した欧米の「ウクライナ支援疲れ」

 

防空システムやレーダーも破壊され打つ手なしのロシア軍

クリミア方面

ケルチ橋周辺にウ軍はドローンとミサイル攻撃をしている。クリミア西部の防空システムを破壊しているので、ケルチ橋付近のロ軍の防空システムを攻撃し始めている。

クリミアの全域に空襲警報が出ているが、ドローンを飛ばして、防空部隊の位置を探っている可能性もある。爆発炎上は、ケルチ地域に限られている。

米国からクラスター弾のATACMSミサイルが供与されるので、その前に防空システムを破壊する必要がある。

低い位置を飛ぶストームシャドーのような巡航ミサイルをロ軍防空システムは迎撃できないでいる。低い位置の探索する早期警戒機をロ軍は持っていないか、能力を発揮できないかである。早期警戒機がクリミア地域でもモスクワでも飛行していない。

ウクライナのヴェレシチューク副首相は28日、被占領下クリミアに滞在するロシア国民に対して、同地を退去するよう呼びかけた。「今後、クリミアへの攻撃が増加して、クリミア大橋が落ちた時、陸上回廊が切断された時、地上戦がクリミア半島で始まった時、彼らはどうするのかだ?」と発言した。

その他方面

ロシア自由軍団は、ベルゴルドの国境付近のスタロセル村とテレブレノ村に夜間に入り、国境警備隊、警察、FSBと銃撃戦を行った。

また、ロシアのブリャンスク地方のルゴヴォイ集落に入り、ロ軍と衝突している。恐らく、ロシア自由軍団の偵察部隊があろう。

ロシア領内クルスク州、ブリャンスク州、ベルゴルド州では、連日ドローン攻撃があったが、侵攻作戦のための偵察活動も兼ねているようである。

クルスク州のカスタ2Eレーダー基地をドローン攻撃で破壊した。この2Eレーダーは極低高度の目標を察知する能力があるが、このレーダーをドローンで破壊ということは、近くに防空システムがないことを意味しているようだ。

クルスク州のスタロボイト知事は29日、州内の5ヶ所の集落や1ヶ所の病院が同日、ウ軍のドローン攻撃にさらされ、停電被害などを受けたとした。ウクライナのインフラ施設へのロ軍の攻撃が続くのなら、ウ軍も同様に対応するとした。

ブリャンスク州のウクライナ国境から21kmのポガール村では、ドローン攻撃でガス供給施設が破壊されて供給停止になっている。

モスクワ近郊のテカロフスキー航空基地で爆発炎上が起きたが、1回目はパルチザンによる航空機2機とヘリ1機を破壊したが、2回目は、空港の2階建てのビルを直撃した。このため、ビルが炎上している。搭乗員の殺傷を狙った可能性が高い。

この基地は、核戦争時空中指揮をする特殊な航空機を運用する部隊の基地である。

ルハンスク州のクラスノドンで、ロ軍弾薬庫の一帯が激しく炎上している。弾薬庫で誘爆が起きている。

ロ軍占領のルクスク、ドネツク、ヘルソンでもドローン、ミサイル、砲撃を受けて大きな被害を受けているが、ロ軍に打つ手がないようである。すでに、電子戦部隊を破壊され、防空システムやレーダーも破壊されていることによる。

ベルジャンスクでも爆発が起き、一帯が停電している。

それと、ウ軍は、ロシア占領地で負傷し、ウ軍前線の後ろに取り残されていた空挺部隊の軍人2人を救出した。

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