解説
イスラエルは、イランの核施設があるイスヌファンの通常軍事施設を限定的に攻撃したのです。
「その気になれば、核施設を直接に攻撃する事はいつでもできる」「カザ地区におけるヒズボラの活動をおとなしくさせろ」という警告です。
実際、イスラエルは1981年6月にイラクのタムーズに建設中だった原子力発電所を空爆破壊した事があります(バビロン作戦)。
イランに対するイスラエルの恫喝は十分に効果的に伝わったでしょう。
ここで日本も学ぶ点があります。
現実の国際社会においては、武力行使もコミュニケーションの一部であるという事です。
日本は我慢に我慢を重ねたうえで爆発する、という面があります。
太平洋戦争もそうでした。「我慢を重ねた交渉が決裂した→もはや戦争するしかない」という考え方です。
しかしながら、国際社会においては、コミュニケーション(交渉)、互いへの激しい非難、武力行使、戦争は連動しています。
それは達人のチェスの戦いのような要素があります。
戦っても、盤上はひっくり返さないという感じです。
歴史的に戦いに慣れているという事でしょう。
イスラエル、イランが繰り出す双方の手、口頭であれ武力であれ、そのような観点から見る必要があります。
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