すべてアベノミクスのせい。円安で日本を屈辱的なバーゲンセール国家にした安倍政権の大罪

 

経済を破壊に導く「アベノミクス」を10年も続けた結果が今!

体調不良で一度は政権を投げ出した安倍晋三氏でしたが(第一次は2006年9月~07年8月在任)、どういうわけか、自民党内での「パーキンソンの法則」がはたらき、再び政権の座に就いたのが2012年12月でした。

安倍晋三氏が第一次政権で唱えた「再チャレンジ」というスローガンは、自分自身の「復活成功」のことだったようです。

そして、2013年3月にはさっそく当時の白川方明日銀総裁のクビを事実上切り捨て(実際は辞任)、新たな総裁に据えたのが財務官僚出身の黒田東彦氏でした。

安倍首相の打ち出したデフレ脱却と成長への経済政策は「3本の矢(「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」)」を基軸とする形で打ち出されたものの、実際には日銀の「大規模異次元緩和」だけが際立つ政策でした。

他の政策アイデアは何もなかったことが窺えます。

たとえば、その他のショボイ2本目の矢の「機動的な財政政策」では、賃上げした大企業や設備投資した企業への減税を施し、国民には結局2回もの消費税率アップで応じるなどトンチンカン丸出しでした。

またショボイ3本目の矢の「民間投資を喚起する成長戦略」では、本来一番重要な成長戦略であるべき「人口増加策」がまったく欠落したまま、ピント外れの戦略だらけだったのです。

たとえば、大胆な「規制緩和」と謳って、事業者の自己責任のみでの、安易な「機能性表示食品制度」の解禁を行ったことで、今日の小林製薬の健康被害の「紅麹事件」を招いています。

2013年3月から日銀総裁に就任した黒田東彦氏はアベノミクスの一環で「大規模異次元緩和」により、「2年で安定的なインフレ率の2%を実現して、デフレから脱却する」──と就任会見で大見得を切りました。

しかし、1年経っても、2年経っても、その後においても、いつまで経っても、それは実現できず、言い訳の垂れ流しで10年間もズルズルと資金供給を拡大させる一方となったのでした。

「戦力の逐次投入」はしない──などといって、2013年4月にドカンと黒田バズーカ第1弾で国債買い入れ額を年間50兆円、日本株のETF(上場投資信託)などを年間1兆円ペースで買い入れる──と表明しました。

しかし、ここからが官製相場の株高の演出であり、泥沼の金融政策のスタートでした。やめられない、とまらない暴走です。

この記事の著者・神樹兵輔さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

print
いま読まれてます

  • すべてアベノミクスのせい。円安で日本を屈辱的なバーゲンセール国家にした安倍政権の大罪
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け