人口、経済力、軍事力は世界一に。それでもインドが「世界の覇権国家」になることができない理由

 

近未来の世界

では、21世紀の世界は、どうなっていくのでしょうか?20世紀の覇権国家アメリカは?

19世紀の覇権国家イギリスは20世紀、2度の世界大戦に勝利しました。しかし、20世紀には植民地も覇権も失いました。21世紀、覇権国家アメリカは、20世紀のイギリスがそうだったように衰退していくでしょう。長期的には、中東、欧州、アジアから徹底する方向でしょう。

中国は?この国は、私が2005年から予測していたように、まさに「2020年から」低成長の成熟期に入りました。そして、人口急減時代に突入しています。2050年には、今の半分の7億人台になることが予想され、力は衰えていきます。

インド。人口は安定的に増え、GDPも軍事費も世界一になる可能性が高いです。ですが、既述のように「超大国、世界覇権国家」にはなれません。

近い将来、アメリカやソ連のような、「超大国」「世界的覇権国家」は現れません。世界は、歴史のほとんどの時期がそうだったように、複数の大国が併存する「多極時代」になっていくのです。

日本は、多極世界の極の一つになれるのでしょうか?それは、私たちの今後の努力次第ということでしょう。

(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2024年6月19日号より一部抜粋)

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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