フィリピンに根を張っている中国のネットワーク
このアリス・グオ氏は、すでにフィリピン当局によって犯罪者と目されているようですが、彼女の後ろにいる中国人たちの本当の目的は何だったのでしょうか。
スパイというのは、決してその存在を知られずに機密情報を盗むというイメージがありますが、今回はその真逆です。メディアで手を振り、笑顔を振りまいて、堂々と市長としての存在をアピールしています。フィリピン政界に食い込み、政界の情報を得て、少しでも中国に有利な権益を得ようとしていたのでしょうか。
それとも、フィリピンでのオンラインカジノや人身売買などの犯罪を円滑に進めるために擁立されたのでしょうか。
公聴会での厳しい質問にも、堂々と受け答えして、疑惑をキッパリと否定する姿を見ても、丸メガネで手を振る柔らかい容姿とは逆の芯の強さが見て取れます。
中国はあの手この手で世界各地にスパイを送っていることは、もはや世界の常識ですが、ここまで現地をバカにしたやり方は珍しいのではないでしょうか。彼女が市長に当選できたのも、現地の中国人ネットワークのおかげではないかと勘繰ってしまいます。
とにかく、なりすましの女性が市長に当選できるほど、中国の目に見えないネットワークはフィリピンに根を張っているということです。中国の得体のしれない恐ろしさを感じます。
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image by: Municipality of Bamban, Tarlac
※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2024年7月17日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。
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