4.米国Z世代のブルーカラー志向
最近、面白いニュースを見た。米国ではブルーカラーの仕事を選ぶ人が増えており、特にZ世代の間で関心が高いという。ソーシャルメディアには、自分の仕事の様子を見せたりアドバイスをしたりするインフルエンサーも登場。肉体労働を中心とするブルーカラーの魅力を伝え、人気となっている、とのこと。
また、フォーブス誌には、米国では高校を出るとき、大学で学位を取得するよう奨励されてきたとある。学校も親もメディアも、誰もが高等教育の重要性を強調してきた。しかし、この考え方は変わりつつある。
特にZ世代は、報酬も高く、長期間安定して働けるブルーカラーの仕事に魅かれているという。フォックス・ビジネスは、大学教育の高コスト化や、人工知能がホワイトカラーの仕事にもたらす脅威も、ブルーカラー人気につながっていると分析している。
デトロイトのラジオ局WWJによれば、いわゆる職人系の仕事では、引退する人が増えるのに次の担い手が少ない。そのため需要が高く、年収20万ドル(約3,200万円)の配管工や電気技師に出会うこともざらだという。
こうなると、親や教師の常識は通用しない。周囲からの期待に応えることは、競争が激しく給料が安いホワイトカラーに就くことを意味するからだ。この波は日本にも来るのだろうか。
編集後記「締めの都々逸」
「真面目に勉強 真面目に仕事 それでいいのか 幸せか」
真面目は結構ですが、それで幸せなのかなーと思うのです。リスク軽減が正しい選択なんて誰が決めたのでしょうか。私個人は、リスクがある道とリスクがない道の分岐点に立った時、必ずリスクのある道を選びました。
だから、他人が経験しないような面白い体験をたくさんしました。多数派でいることも嫌いだし、組織の中にいることも嫌いです。リスクテイクは、面白いけど、不安定で経済的には苦しくなります。
だから、自分の子供には安定した道を勧めたし、実際に安定した生活をしています。この選択は間違ってはいないと思いますが、「安定って面白いの」という疑問がわくのです。(坂口昌章)
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