自民総裁選「ビフォーアフター詐欺」に注意!小泉進次郎のケツ持ちは森喜朗と菅義偉、「古い政治」の再シュリンク被害ふせげ

 

岸田首相に「不出馬表明」をさせた森山氏と麻生氏の力

森山氏は安倍政権時代の2017年から菅政権まで4年にわたって国会対策委員長を務めた。たたき上げ政治家らしい人情味と硬軟織り交ぜた交渉力で野党との難しい折衝を乗り切り、党の実力者にのしあがった。総務会長となった岸田政権においては、首相と幹事長の仲がぎくしゃくしがちだっただけに、その間を埋めるべく動いて、より存在感を放ってきた。

森山氏の頭の中を占めていたのは、政権党としての延命策だ。きたるべき衆院選挙で自公過半数を維持するには、その前の総裁選において、自民党が生まれ変わったという刷新感を打ち出すしかない。

それには、岸田首相が退陣して、総裁の顔をすげ替えるだけではこと足りない。肝心なのは総裁選の中身だ。若手や女性が手をあげて、国民の関心を引きつける必要がある。東京都知事選における“石丸旋風”は古くてつまらない政治を拒否する無党派層の動向を示していた。それが大きなヒントになったのは間違いない。

8月2日夜、森山氏は首相公邸で約1時間にわたり岸田首相と会談した。総裁選に出るべきかどうか迷っていた岸田首相はその日の昼間に麻生太郎副総裁とも会っていた。

総裁選に誰が出馬する意向を持っているのか、麻生氏や森山氏ら実力者たちが誰を支援するつもりなのかを探って、自分の進退を判断しようとしていたのだ。

森山氏は、岸田首相の業績を評価しながらも、岸田首相を総選挙の顔とすることについての党内の厳しい意見を伝えた。そして、たとえ総裁選で再選されたとしても衆院選に大敗し、結局はその責任をとらねばならない局面に立ち至る懸念を表明したのではないだろうか。

8月6日、森山氏は東京都内で麻生氏と会食した。以下は共同通信の記事だ。

自民党の麻生太郎副総裁は6日夜、森山裕総務会長と東京都内の日本料理店で会食し、9月の党総裁選を巡る情勢について意見を交わした。麻生氏は岸田政権の実績を評価し、森山氏も同調した。

これだけの内容だが、二人が岸田首相の実績を「評価した」という意味は大きい。岸田退陣の方向で一致したということに等しいからだ。辞めてもらう働きかけをする限りは、穏便に進めなければならない。そのための「評価」だ。けなして、こじれては困るのだ。

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