大連立与党の第1党の代表として首相の座に返り咲く野田氏
そんな石破首相は、元日に放送された文化放送の新春特番で、ジャーナリストの後藤謙次氏から野党の主要政党との大連立について問われると、次のように答えました。
選択肢としては(大連立は)ある。ただ「何のために」がない大連立は一歩間違うと大政翼賛会になってしまうので、そこは気をつけなければいけない。
この放送は昨年の12月24日に収録されたものだそうですが、石破首相は臨時国会が閉会したその日に、ラジオ番組の収録で大連立の可能性に言及していたのです。そして「何のために」という大義名分があれば、野党との大連立もやぶさかじゃないと言っていたのです。
さらには、公明党の斉藤鉄夫代表も、同じく元日に放送されたニッポン放送の新春特番で、亀井静香氏から少数与党としての政権運営について問われると、次のように述べました。
大連立の大きな障害になるのは今の選挙制度だ。小選挙区制だとなかなか大連立という方向に行かない。
(公明党が)合意形成の要になって頑張って行きたい。結果的に大連立につながるような合意形成が図られる役割を先頭に立って果たしたい。
こっちは大連立する気マンマンじゃないですか!公明党は「選択的夫婦別姓」でも立憲民主党と歩調がピッタリだし、これまで自民党のやりたい放題に振り回されて来た上に、昨年の衆院選では自民党の裏金問題の煽りを受けて議席を減らしただけでなく、石井啓一代表までもが落選するという大打撃をこうむった公明党としては、政策的に自分たちに近い立憲民主党を是が非でも連立与党に引き入れたいのです。
一方、公明党から熱烈なラブコールを受けた立憲民主党の野田佳彦代表は、1月4日、伊勢神宮を参拝した後の年頭会見で、大連立について記者から問われると、次のように答えました。
(大連立とは)何か大きな危機があった時に考えられる選択肢であって、平時では私はそういうことは考えていません。
まるで石破首相の発言をそのままきれいに打ち返したような見事な回答ですね。石破首相が「大義名分」を挙げれば、野田代表が「何か大きな危機」と返す。そう、それが財務省のマリオネットである2人の共通目標「消費税増税」への道なのです。
石破首相が「政権維持のために野党と連立します」と言っても、国民は誰も納得しないでしよう。しかし、石破首相の代わりに自民党の顔となった新しい総裁が「トランプ政権の米国ファースト政策によって日本の金利は跳ね上がり、日本は財政破綻の危機を迎えました!もはや与党と野党が争っている場合ではなく、与野党が一致団結して大胆な税制改革に打って出ないと、この危機を乗り越えることはできません!」などと言えば、多くの国民が大連立を「仕方ないこと」として受け入れるでしょう。
そして、この先にあるのが、今後は3年間も国政選挙がないためにやりたい放題になった大連立与党が、日本を陰で牛耳る財務省の指示によって繰り出す消費税増税という最終攻撃なのです。トランプ政権よりも日本国民に大打撃を与えるこの容赦ない攻撃によって、多くの国民が今よりさらに苦しむことになるのです。そして、この国家ぐるみの歴史的大規模詐欺の立役者である野田佳彦氏が、大連立与党の第1党の代表として日本の首相の座に返り咲くのです。
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