僕がこういった案件でまずやるのは、対象人物に関する既存情報の整理と確認。具体的には、今住んでいる場所や実際に勤務している場所、普段の生活圏を把握することから始めます。
次に行動調査を行い、接触人物や家族構成などを調べていきます。
最終的に目指すのは──“第一債権者”として接触すること。
これは、現時点で投資詐欺に対して現実的に取りうる、数少ない手段だと僕は考えています。
このスキームをしっかりやっている探偵事務所は正直あまりないと思いますが、シンプルに、情報を集めて第一債権者になる。
この流れが、最も効果が高いと感じています。
特に家族構成まで分かると、交渉時にある種の“アキレス腱”を握るような形になります。交渉材料として使える場面も実際にあるのです。
ちなみに昨日、元警視庁の知能犯専門の刑事さん(25年のキャリア)とお話しする機会がありましたが、彼いわく、こういった投資詐欺は本当に摘発しづらいとのこと。
だからこそ、「予防」がすべてだと。騙された後では、できることはかなり限られてくるそうです。
なので、最後にひとつだけお伝えするとしたら──
「“人”に投資するのはやめた方がいい。」
これに尽きるかなと思います。
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