でも、上記のように“超お金持ち”になると、基本的には「自分の生活の安心や安全」にフォーカスされている。
また、そういった方々のご相談は、必ず自宅で行われます。
彼らは、家具も、服も、食材も、何でも“家に届けてもらう”スタイルなので、外に出る必要がない。
そして何より──自分が「お金持ち」だと周囲に悟られたくない。そんな気持ちが強く感じられます。
だからこそ、「自分や資産を守る」ことを第一に考え、“攻撃されるかもしれない存在”を早めに把握し、必要があれば排除する。そんな思考パターンが見えてくるんです。
実際のところ、調査を進めてみた結果、「対象者は特に問題ない普通の生活をしていた」というケースも全体の半分くらいあります。
なぜそんなことが起こるのか?
推察するに──彼らは家からほとんど出ず、関わる人間が「ごく限られた周囲の人だけ」になる。
だからこそ、その少ない関係の中に過剰な注意や不安が向く。そうなると、隣人はごく普通の生活をしているのに、警戒の対象になってしまう。こんな流れが多発しているのではないかなぁと思います。
僕らにはまだわからない、“何百億もの資産”を持つ人々の世界観や思考回路。到底、簡単に理解できるものではありませんが、こうしてお話を聞いていると、少しずつその輪郭が見えてくる気がします。
ちなみに、そういったお宅に伺うと、だいたい2時間以上、じっくりお話を伺うことになります(笑)。
そして、僕に本当に相談したいことは、そのうちの10分ぐらい。あとは身の上話です。
いや、本当に相談、話したいことは、自分のごくありふれた生活の話なのかも。。。
彼らの見ている社会とは一体、どんな世界なのでしょう。
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