去年春までは高級米だった「5キロ2,000円以上」のコメ
今回の「令和のコメ騒動」が起こるまで、コメの店頭価格なんてまったく知らなかった富裕層の皆さんは、石破茂は「おコメの価格は5キロ3,000円台でなければならない」、小泉進次郎は「5キロ2,000円にする」と、トンチンカンなことを連発しています。これは「作年までは5キロ2,000円だったのに、現在は2倍の4,000円を超えている」という報道が原因だと思います。
でも、毎週スーパーに通い、少しでも安い食材を探して苦労して来た庶民の皆さんなら分かるように、多くの人たちは「5キロ2,000円」なんていう高価なコメなど買って来ませんでした。コメ不足になる前、去年の春までのスーパーには、それこそピンからキリまでいろいろなおコメが並んでいましたが、一般的に「5キロ2,000円以上」は高級なブランド米で、庶民には、少なくともあたしには手が出ませんでした。
そんな時、あたしたち庶民が助けられていたのが、各スーパーが定期的に行なっていた「お米セール」でした。5キロの「あきたこまち」が1,840円とかで山積みされていて、1人1袋まででした。消費税8%を加えてもギリギリ2000円以下に収まる価格設定でした。そしてセールのない時は、あたしは「ブランド米」ならぬ「ブレンド米」、5キロ1,680円とか1,720円とかのものを買っていました。
それなのに、政府備蓄米が5キロ2,000円?それも、これは税別だから、消費税を入れたら2,160円って、はぁ?1年前ならブランド米が買えた値段じゃん!これって完全にボッタクリじゃん!だって、今回、進次郎が随意契約で放出すると言ってる30万トンの備蓄米って、令和4年産の古古米と令和3年産の古古古米なんですよ?
…そんなわけで、備蓄米の保存期間は、通常5年間と決められています。それは、玄米の保存が5年を過ぎると品質が落ちて味が劣化するので、人間の食用には適さなくなるからです。そのため、備蓄米は常に新しいものが補充されているのですが、それでは保存期間が5年に近づいた古い備蓄米はどうしているのでしょうか?それは、主に家畜の飼料米として安く販売されているのです。
つまり、進次郎が「5キロ2,000円+税」を販売すると言ってる古古古米は、あと2年、そのまま備蓄していたら、家畜のエサになるコメなのです。そんなものを1年前のブランド米と同じ値段で国民に売りつけるなんて、これをボッタクリと言わずして誰がバッハ会長なのでしょうか!つーか、そもそも備蓄米って国民から巻き上げた税金で買い占めてるものなのに、それを国民に売るとは何事なのでしょうか!
前任のバカ大臣が全国民に大迷惑を掛けたのですから、古古古米や古古米なんか国民に無料で配布したって良さそうなものなのに!…なんて思った今日この頃です。
(『きっこのメルマガ』2025年5月28日号より一部抜粋・文中敬称略)
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