会社は誰のために存在するのか?社会貢献としての「企業の意味」を改めて問う

 

ちょっと脱線したけど、とにかく会社があるというだけで大きな社会貢献であることはわかるだろう。

さて、雇用を創出するとそこに集まる人はどんな人になるか。

実は社会の縮図になる。

先生は「聖職」と言われる。

それでは先生になる人たちは人格的に素晴らしい聖人ばかりが集まるのかというとそんなことはない。

まさに「真から偽、善から悪、美から醜」に至るまで幅広くあらゆる人たちがいる。

その比率はまさに社会の縮図と言っていい。

社会の中に犯罪者は一定数いるが、残念ながら同じ割合で先生の中にもいる。それは避けられない。

何も先生だけじゃない。すべての職種、すべての職場においてそうなる。

日本は人口がおよそ1億2千万人だが、その中で、引きこもりや精神疾患に陥っている人は、予備軍も含めて数百万から一千万人とも言われている。

そうなると12人に一人はそういう人がいるということだ。

だからどの人にも親戚に一人くらいはそういう人がいるだろうし、どの職場にもそういう人はいるということになる。社会の問題は、そのまま家族の問題であり、会社の問題なのだ。

「自分の会社は、いい人だけを集めたい」という願いを叶えるのは不可能に近い。

ただこれは言い方を変えると、あまりいい言い方ではないかもしれないが、事実として、雇用を創出するということは、仕事ができる優秀な一部の人財だけでなく、幅広く、その業界で仕事をしたいと思っている「真から偽、善から悪、美から醜に至るまで」あらゆる人に対して、働く場を用意してあげることでもある。それは大きな社会貢献であると言える。

なぜなら、それらの職場がそれぞれの理念のもとに、本当に社会貢献を考えているならば、どうしても、入ってきた人材を優秀な人財に変えるべく「育成」が必要になってくるからだ。

そうやって会社がそれぞれに真剣に「育成」を考えるので、そこにやってきた人が「偽から真へ」「悪から善へ」「醜から美へ」少しずつ成長を遂げる。

そうやって日本という社会が出来上がっている。

失業率が高い社会ではこれができない。

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