会社は誰のために存在するのか?社会貢献としての「企業の意味」を改めて問う

 

最初から優秀な人財にしか働くはチャンスは与えられず、そこに届かない人には働く場所がない。多くの人が自分の夢の実現も家族を支えることもままならず、納税という形で国や市といった社会に貢献することもできない。誰かに育ててもらうことなどないままになり、そこに成長はなく、偽は偽のまま、悪は悪のまま、醜は醜のまま、社会に存在し続けることになる。

起業をし、そこに会社が存在すると、

・その会社が提供するものやサービスで、消費者を豊かにできる。

だけでなく、

・雇用を創出することで、そこで働く人とその家族を豊かにできる。

・そこで働く人たちも会社も、納税という形で国や地域に貢献できる。

・理念のもとに多くの企業が育成をすることで、社会全体が「真・善・美」に近づいていく。

など、複数の点で「社会に貢献」することができるということがわかる。

だから、企業の理念、つまり創業者がその法人を生み出そうと考えた理由が、本当に「社会に役に立ちたいと考えて」なのであれば、「いい人を集める」という視点以上に、「いい人に育てる」という視点の方が、社会貢献という意味では大きな貢献と言えると、僕は思っている。

というわけで今週の一言。

どのような反応をされようが、少しでも偽から真へ、悪から善へ、醜から美へ成長するよう育成を続けることこそ、大きな社会貢献だ。

「自分たちのところだけは、素晴らしい人財を!」

と人集めをしようとすることは、別の言い方をすれば「そうじゃない人はよそで頼む」と願っていることでもあるかと思うんですよね。それって「利他」ではない。どちらかというと「我利」。

会社を経営するということは、社会全体のあらゆる層を引き受けて、その人たちを育てるという役割を最初から担っているということを覚悟しておく。

それこそが「社会に貢献したい」というあなたの会社の理念に近い「利他」の精神だと思うんですよね。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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