2024年末、泥酔したすえ自宅マンションの“隣人の部屋”に無断侵入する騒動を起こした吉沢亮(31)。主演映画『国宝』がお蔵入りの危機に陥るほどの不祥事でしたが、はたして一生を通してアルコール問題を克服できるのでしょうか?これに関して、芸能記者歴30年超のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんがあらためて注目するのは、故・三浦春馬さんとの関係です。
吉沢亮主演『国宝』が大ヒット お蔵入り危機から一転
お蔵入りも噂された映画『国宝』の上映館にたくさんの観客が詰めかけ、大ヒットとなっているようです。
公開前の今年1月、主演の吉沢亮は泥酔状態で自宅マンションの隣の部屋に無断で侵入するという、前代未聞の珍事が公になりました。
もうひとりの主演、横浜流星も、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の視聴率を低迷させていたこともあり、関係者は客入りを心配していました。
それにしても…1年半をかけて、歌舞伎役者としての所作を準備した映画公開の前に、おそらく同じような玄関前が連なるマンションだとはいえ、間違えて隣の家に入るものでしょうか?
私も、もし『国宝』が日の目を見なかったら、邦画界の重大な損失になるだろうと思っていましたから、とりあえず公開され、ヒットとなっていることに安堵しています。
陣営が目論む、『アカデミー賞 国際長編映画賞』のノミニーになる可能性も日に日に高くなってきましたね。
ただ、何気なく聞いていたラジオで、中村七之助が「まだ観ていないけど、女形は僕の方が上だね…」と漏らしていたことが気になりました。
やはり本当の梨園には、“付け焼き刃”を認めることはプライドが許さないんだろうな…なんて思ってしまいました。
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天国の三浦春馬さんは、吉沢亮の“酒グセ”に何を想う?
『女性セブン』が、この『国宝』の製作秘話を記事にしていましたが、そこに5年前に亡くなった三浦春馬さんと吉沢の“熱い絆”が書かれていました。
三浦さんが亡くなる8日前、剣術指導者としては師と仰いでいた楠見彰太郎氏に「うちの事務所の若い宝をお願いします」というメッセージを送っていたことは、当時たくさん報道されていました。
この“若い宝”こそ吉沢亮だと、女性セブンはテレビ局関係者の話として記事にしています。また、「顔の雰囲気から女装が似合いそう」とアドバイスをしていたことも…。
吉沢亮と三浦春馬さんの関係をめぐって、私の印象に残っている言葉があります。
それは、三浦さんが旅立った後の吉沢のあるインタビューでの、「飲まないと寝られないくらいになっちゃって…」という言葉です。
これは、別に三浦さんの出来事を受けてのコメントではなかったのですが、私は勝手に“吉沢の心の中で、あの件はしばらく整理がつかないで持て余しているんだろうな…”なんて解釈したものでした。
この言葉をゆっくりとなぞりながら、私の頭の中で蘇ったのは、役者仲間から聞いた、三浦さんが亡くなる直前のエピソードでした。
三浦さんがあまりにも飲み過ぎ、何度も泥酔状態に陥ったことを知る小栗旬に「このままだと、体を壊してしまうぞ…」とたしなめられたというエピソードです。
三浦さんの泥酔ぶりと吉沢の隣家侵入事件…私にはこの2つが、どうにも頭の中で重なり合ってしまうのです。
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吉沢の断酒生活を、一時的な“我慢”で終わらせないために
最新号の『週刊文春』によれば、吉沢は現在、マネージャーの厳重な監視下の元、断酒生活を送っているといいます。
仕事の重圧からストレスが溜まっていたのか、何か他に理由があるのかはわかりかねますが、4~5年前から「飲まないと寝られない」状態になっていた飲酒問題を克服できるのでしょうか。
CMの降板など、周囲にかけた迷惑を思い返せば、断酒も続けられるのかもしれませんけれど、私は“酒を飲まないではいられなかった理由”としっかりと向き合うことが大事だと思います。
隣家への無断侵入に眉間にしわを寄せていた三浦さんが、『国宝』の大ヒットで穏やかな、天国から後輩を優しく見守るような様相に変わってきたとは思います。
ただ、ちょっと手を伸ばせば、簡単に手に入ってしまうのがアルコールです。酒を“我慢”ではなく“必要ない”状態にするため、吉沢には頑張ってもらいたい…そう願うばかりです。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons