なぜ台湾は国を挙げてWBCに熱狂するのか?日台100年の野球交流史が生んだ「宿命のライバル関係」

 

骨折してなお走った主将の執念

 しかし、今回の試合には主力打者の相次ぐ負傷離脱という不運もありました。

『カブス傘下のジョナサン・ロング選手とタイガース傘下のリ・ハオユー選手が立て続けに負傷』https://news.yahoo.co.jp/articles/29e66069a92081c3a5143d141a0956cac56721fe?page=1

『オーストラリア戦では主将の陳傑憲(チェン・ジェシェン)が左手に死球を受け負傷交代。骨折と診断され、王者に輝いたプレミア12では最優秀選手(MVP)にも選出された大黒柱は、日本戦のスタメンから外れていた』 https://news.yahoo.co.jp/articles/c9ae33025137e5d8e441679dd23125966d4190a7

 それでも対韓国戦では、最後まで諦めず勝ちへの執念を燃やし、終盤にランナーが出たところで、骨折して出場を控えていた主将の陳傑憲がたまらず代走で登場し、味方のヒットが出るなり、骨折した手をベースに伸ばしてスライディングし、塁を進めました。その姿は、台湾の選手たちを奮い立たせ、ついに一点を韓国からもぎ取りました。

 そして、東京ドームは対韓国戦での台湾の勝利に歓喜する台湾ファンの声で満たされるほど、多くのファンが観戦に来ていました。

台湾スポーツ界に広がる躍進

 近年の台湾は、スポーツの世界大会で少しずつですが、頭角を現してきています。例えばバドミントンは、「バドミントン全英オープン、台湾がW優勝 男子シングルスと混合ダブルス」ということで、ダブルでの優勝です。 https://japan.focustaiwan.tw/entertainment-sport/202603080004

 卓球は、安定して強い選手が続いています。例えば、卓球のシンガポール・スマッシュという大会で、台湾の林●(均の土偏が日編)儒は男子シングルス決勝に出場し、準優勝に輝きました。https://japan.focustaiwan.tw/entertainment-sport/202603020002

 野球のプレミア12での優勝を機に、スポーツ選手を支える企業が増えてきているという報道もありました。今回のWBCでは残念な結果に終わりましたが、台湾の野球熱はよりヒートアップしている印象です。

「WBCで日本に勝つ」という最終章

『勉学が重視され、中学・高校の部活動の習慣がほとんどない台湾において、トップレベルの高校野球部は40校程度に過ぎず、4000校に迫る日本の高校野球の裾野とは比較にならない。今回の台湾代表も半分の選手が卒業後、すぐに日米へ流出している現状がある』

『「今、台湾プロ野球(CPBL)には親企業として有力企業がつき、環境が劇的に良くなっています。国内リーグが盛り上がり、国内経由でも良い契約で海外へ行ける流れができれば、層はさらに厚くなるでしょう。今後20年、30年かけて『WBCで日本に勝つ』。簡単ではないですが、それが台湾野球が目指す最終章になるはずです』(駒田さん) https://news.yahoo.co.jp/articles/29e66069a92081c3a5143d141a0956cac56721fe?page=3

 どれだけ時間がかかっても、情熱は衰えないどころか、増していくばかりの台湾野球界。今後の発展が楽しみです。


 

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